「余分なこと言わぬよう」首相、黒田氏に異例のクギ 蜜月10年は今

 「余分なことまで会見で言わないように」

 複数の政府関係者によると、11月10日午後、首相官邸を訪れた日本銀行の黒田東彦(はるひこ)総裁は、面会した岸田文雄首相から発言に釘を刺された。政策運営の独立性が保障されている日銀トップの発言に、首相が苦言を呈するのは極めて異例だ。

 岸田氏が問題視したとみられるのは、大規模な金融緩和の維持を決めた9月22日の金融政策決定会合後の会見だ。