最悪の予感: パンデミックとの戦い 単行本(ソフトカバー) ? 2021/7/8
マイケル・ルイス (著), Michael Lewis (著), 池上 彰 (その他), 中山 宥 (翻訳)
Yossarian
5つ星のうち5.0 なぜこの人にあとがきを書かせたのか?、だけが唯一の残念点
2021年7月22日に日本でレビュー済み
もちろん、ルイス氏の書いた内容については文句ない。

初期、ダイヤモンドプリンセスで発生したコロナ蔓延のデータを日本の国立感染症研究所(NIID)がいち早く公開し、それを本書に登場する人物が分析して米国での感染予想を計算して、なんでこんな重要なデータに誰も注目しないんだ、と嘆くシーンも。
とにかく得るところの多い本書ではあるが、痛感したのはやはり米国と日本の違いである。米国は移民が多い。彼らまたは彼女らはどこからきてどこに行くのかさっぱりわからない。また子供は学校にスクールバスで行くのが普通(まさに密!密!密!、だ)、州ごとにバラバラに動く、などなど。同じなのは官僚機構の機能不全だけだ。そういったことを感じながら読むのも一興ではないだろうか。