住んでいるというホテルの部屋を半信半疑で訪ねてみると、扉が開いた。怪訝な表情を浮かべる矢崎本人だった。

「びっくりした……こうやって追っかけられたのは、ここに20年住んでいて初めてだよ。俺なんかに注目してくれるだけでも光栄ですけど」

目の前に現れた矢崎はなんとパンツ一丁! 目を傷めているのか、片方の目には眼帯が……。
「どうしてここに?」と記者が尋ねると、意外な言葉が返ってきた。

「だって俺“引退”してるから。引退宣言してないけれど、もう役者はやらない。宣言させていただけるほど立派な役者じゃないもん。ここなら、つつましく生きていけるから。家賃も月15万円だしね」
まさかの“誌上”引退宣言。それにしても東北の田舎町である。一軒家だってもっと安く借りられるのでは?

「俺の計算だと月30万円はかかるよ。ここならトイレットペーパーも補充してくれるし、掃除もタダ。
冷蔵庫やテレビが壊れても交換してくれます。近くに場外馬券売り場があって、
そこで馬券を買うためにここに泊まっているうちに居ついたっていうか……。町の人にも住んでいるとは言っていないんだ。“競馬が理由”なんてカッコ悪くて」
https://news.yahoo.co.jp/articles/b055e464084de1d5d4d9e4393acbb77c2527aba4