ベア・マーケット・ラリーでは、株価は遠からず一番底よりも深い二番底に向かう。調査会社ギャブカル・リサーチのチーフエコノミスト、アナトール・カ
レツキー氏によると、1950年以降に16回あった米国の弱気相場のうち、82年の1回を除く15回で株価は一番底の1〜3カ月後にさらに深い二番底をつけた。

この経験則に従って、投資家の多くは二番底の到来をじっと待っているフシがある。個人投資家にも広く知られている「二番底は黙って買え」
という相場格言に従い、多くの投資家は底値で買い出動するタイミングをうかがっている。

それでも投資家が待つ二番底が来ないのはなぜか。「ひと言でいえば、今回のコロナショックでは景気の底がいきなりみえてしまったからだ」。
SMBC日興証券の圷正嗣チーフ株式ストラテジストはいう。