コロナショックで日銀が大ピンチ! 伝家の宝刀「買いオペ」も限界か?
3/9(月) 6:20配信週プレNEWS
コロナショックで日銀が大ピンチ! 伝家の宝刀「買いオペ」も限界か?
3月4日には一時、日経平均株価が2万1000円を割り込んだ。コロナショックによる経済停滞が長引けば、中長期的な下落トレンドに入る可能性も……
アベノミクスの"総本山"である日銀をコロナショックが直撃している。

2020年1月現在、日銀が保有する日本株は約28.5兆円。デフレ脱却を目的とする大規模な金融緩和政策の一環として、1回当たり700億円、年間では6兆円ものETF(株価指数連動型上場投資信託)買いオペを繰り返してきたためだ。

その結果、日銀はなんと上場企業の約5割で実質的な大株主(上位10位以内)となっている。

ところが、コロナショックで東証の日経平均株価はダダ下がり。3月6日の終値は2万749円と、年初来最高値となった1月17日の2万4041円からわずか6週間ほどで3000円以上も暴落した計算になる。シンクタンク研究員が言う。

「日銀が保有するETFの簿価(購入時価格)は日経平均株価で1万9000円前後。
今はまだ2万700円台ですから、辛うじて含み益を維持できていますが、さらに下がって1万9000円を割るようなら、逆に含み損が発生してしまう。そうなると、日銀は巨額の債券取引損失引当金を積み立てないといけません。

日銀の最終利益はここ数年、5000億円台から7000億円台あたりを推移していますが、もし損失引当金が最終利益を上回る規模に膨らめば、日銀は赤字決算に転落することになります」