ドル・円が1カ月ぶり高値圏、12月の米利上げ期待で一時114円台回復
小宮弘子
2018年11月9日 12:23 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-09/PHWNU06S972801
114円09銭まで上昇後は米金利上昇一服やアジア株安でやや伸び悩み
金利面でのリードさらに広げる局面でドル高は自然な流れ−三菱モルガン

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、「1カ月ぶりの114円
回復ということで達成感が出た」とドル・円の伸び悩みを説明。その上で、「最も流動性の高い基
軸通貨ドルの金利が先進国で一番高く、それが年末にかけてさらにリードを広げていく局面で、
ドルが高くなるのは自然な流れ」とし、ドル・円も年内は上昇しやすいとの見方を示した。

三井住友銀行の山下えつ子チーフエコノミスト(ニューヨーク在勤)は、「12月に利上げはありそうと
マーケットは受け止めた」とし、来週発表の小売売上高などの米経済指標が「そこそこ強ければ、
米金利が上がる形でドル・円も比較的上方向のトレンドが出てくる」と予想した。

山下氏は、イタリア問題はリスクだが「イタリアがユーロを離脱するという話ではない」とし、「ユーロ
そのものに対してネガティブでも、逆にドルに対してはポジティブになる」と指摘。「ドル・円もドル高
の方向に動いて、少し上がりやすくなるというシナリオの方が考えやすい」と語った。