■ベンチャー「サンバイオ」株が急騰したワケ■

主要評価項目を達成した意味は大きい。国内では治験3相は行わず、「再生医療等製品に関する法律」に基づき、条件付き早期承認を目指すことができるからだ。同社は、2019年の早い時期にも承認申請を行う見通し。
アメリカでも「(条件付き承認に類似する)新制度の活用を含めて検討し、1日も早い承認を目指す」(森敬太社長)。

今後、加齢黄斑変性やパーキンソン病、脊髄損傷、アルツハイマーなど、脳神経、中枢神経にかかわる幅広い疾患への適応も検討している。
これまでの日米の治験で安全性には問題がないとされていることから、適応拡大にあたっては有効性試験だけですみ、1つ承認が取れれば次々に適応範囲が広がる可能性がある。
認知症については創業科学者でもある慶應大学医学部長の岡野栄之教授と共同研究を開始している。

サンバイオはほかにも間葉系幹細胞を中心とした開発計画があるが、当面はSB623の適応拡大が目白押しだ。今年4月に野村証券当てに発行した新株予約権はものの2カ月で権利行使され、110億円を調達。目先の研究開発資金は十分にある。

当面はTBIでの条件付き承認の申請と取得がいつになるのかが焦点となる。2019年はサンバイオにとって大きな転換点になりそうだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181109-00248281-toyo-bus_all&;p=1