クイーン最大のヒット曲「ボヘミアン・ラプソディ」を私は、以前から人類の最高到達点の一つと思っていた。そんな題名の映画が公開されるとなれば、いち早く試写室に見に行くほかはないわけだが、多くの批評家は本作が傑作になる可能性は低いだろうと見ていた。

なにしろ監督ブライアン・シンガーが問題を起こして最終盤に降板したというのだからひどい。こういうトラブルは作品にとって致命傷になることが少なくない。

ところがどうだ。この映画は、1年以上休んでいた当サイトを再稼働させる強烈なモチベーションを私に与えるほどの、とてつもない傑作であった。もちろん、2018年の『超映画批評』ナンバーワンである。