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    /::::::´:〉- 二  `/::::::::::::::/::::::::::::::ヽ、    1788ダンツィヒ〜1860フランクフルト
  r'::::::::::::::::7Tl T /´::::::::::::::/::::::::::::::::;r::::::::::-、

その結果として十九世紀になると、キリスト教はすっかり
弱体化してしまい、本気に信じる者なんかほとんどなく、それどころか、すでに死ぬか生きるかの最後
のあがきまで見せるようになる。いっぽう、これを気づかう君主たちは、あたかも瀕死の重病人に医者
が麝香を使うように、人為的な刺激剤でキリスト教を助けおこそうとかかるしまつだ。だがここで聞い
てほしいのは、コンドルセの『人間精神の進歩』の一節だ。これはまるで現代の警告として書かれたよ
うにも思えるのだ。「哲学者たちや偉い人たちが宗教に熱をあげたのは、政略的な信心でしかなかった。
どんな宗教も、民衆にゆだねたほうが有利だと思いながら、それでも防衛してゆくというふうになった
ら、長い短いの差はあれ、けっきょく苦悶のはてに死ぬ以外の望みはないのだ。」