みずほFGの前期、純利益4%減 債券運用が振るわず
2018/05/15 16:24 日経速報ニュース
 みずほフィナンシャルグループ(8411)が15日発表した2018年3月期の連結決算は、純利益が前の期比4%減の5765億円だった。国内外の債
券運用の不振が響いた。海外事業も欧米でのM&A(合併・買収)関連ビジネスが振るわなかった。年間配当は前の期と同じ7円50銭とした。
 本業のもうけを示す実質業務純益(みずほ銀行とみずほ信託銀行の2行合算ベース)は同34%減の3285億円。貸出業務では日銀の金融緩和
による金利低下は一服したものの「競争激化で貸し出しに伴うスプレッド(利ざや)は圧縮している」(坂井辰史社長)という。債券運用についても「
米金利の上昇を受けて稼ぎ頭の外国債券の運用が非常に難しくなっている」(坂井社長)。

 19年3月期の連結業績予想で、純利益は前期比1%減の5700億円を見込む。市場予想の平均であるQUICKコンセンサス(10日時点、13社ベ
ース)の5306億円は上回る。年間配当予想は前期と同じ7円50銭(中間、期末ともに3円75銭)とした。
 坂井社長は「営業力や生産性の向上など基礎的収益力を高めることが課題となっている」と述べ、人員の削減や店舗の統廃合を一段と進める
方針を示した。