ツーシグマのシーゲル共同会長:世界株は調整中、経済良好で心配無用
伊藤小巻、程近文
2018年2月14日 8:00 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-02-13/P42QDY6S972801
世界株は実体経済の裏付けある、仮想通貨は「バブル」−投資はせず
水野剛伸氏が日本代表の取締役に、2月に5カ所目拠点を東京に開設

クオンツ運用ヘッジファンドの先駆者ツーシグマ・インベストメンツのデービッド・シーゲル共同会長は、
最近の世界株は調整局面に入ったが世界経済は良いとの見方を示した。

東京拠点
  ツーシグマは2月中に5カ所目、米国外ではロンドンと香港に続く拠点を東京に開設する。野村
証券や日興アセットマネジメントで要職を務めた水野剛伸氏が日本代表の取締役に就き、3人体
制でスタート。現在は新規資金を受け入れておらず、既存投資家へのサービス拡充が目的で年内
に投資家対応としてさらに1人採用する予定だ。
  創業以来、株式、先物、為替など「日本の市場にも積極的に投資しており、現地オフィスがあ
るのはメリット」とシーゲル氏は話した。
  シーゲル氏は「カイゼンとブレークスルー」が同社の哲学という。「投資の世界では誰も完璧では
ないので、失敗から学び、継続的にカイゼンしていかなければならない」と指摘。どんな業界でも科
科学技術を使い、研究開発により革新を続ける企業は成功しており、「トヨタがいろいろなもの
を駆使して、より良い車を作ろうとしているのと大して変わらない」と語った。
  ツーシグマは2001年にデビッド・シーゲル氏、ジョン・オーバーデック氏、マーク・ピッカード氏が設立。
世界で1300人の従業員を擁し、運用資産残高は520億ドル(約5兆6600億円)。社員の3分の
2は研究開発者で従来型の金融人材は雇っていない。シーゲル氏は資産拡大について「研究開発
の結果、ほぼ毎年、資金流入がなかったときでも投資リターンで有機的に成長してきた」と振り返る。