19日夜のJR秋葉原駅電気街口の話に戻ろう。

■響き渡った「エダノン、エダノン」

 「1019東京大作戦2」は、定刻どおりに始まった。気温は10度ほどで肌寒く、しとしとと降る雨がさらに体感温度を下げていた。

 それでも聴衆は熱気を帯びていた。集まった人数は自民党の街宣には及ばないが、駅前広場の8割くらいは占めていただろうか。
まずは東京2区から出馬の松尾明弘氏が演説した。続くは枝野幸男代表だ。
広場中央に設置された演壇の上に枝野氏が上がると、「エダノン」(枝野氏の愛称)コールが沸き上がる。

 「10月2日にひとりで記者会見をして、呼びかけた。立憲民主党を立ち上げた。
多くのみなさんから『このままでは受け皿がない』『投票する政党がない』とたいへん力強く背中を押していただき、こんなに短い期間でこんなにたくさんの人から応援いただけるとは、正直思っていなかった」

 感慨深く枝野氏が話すとおり、確かに立憲民主党に風が吹いている。同じ19日の午後に秋葉原の前に行われた高田馬場駅前での街宣も、平日にもかかわらず、サラリーマンやOL、学生など100人ほど集まった。
傘をさした人たちの4割ほどは一般の通行人で、たまたま足を止めたにすぎなかったようだ。
それでも枝野氏が演説する間、誰ひとり立ち去ろうとはしなかった。