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◎欧州債:イタリア国債を中心に上昇−ECB総裁発言に反応
  7日の欧州債市場では、イタリアとポルトガルの国債を中心にユーロ参加国の国債が上昇。欧州中央銀
行(ECB)が緩和策縮小のペースを遅らせるとの観測が広がったことが背景にある。
  イタリア国債利回りは6月以来の低水準を付けた。ECBのドラギ総裁は政策発表後の記者会見で、
ユーロのボラティリティーとそれがインフレに及ぼす影響が不透明感の根源にあり、これを政策決定の際に考
慮しなければならないと述べた。また、月額600億ユーロ(約7兆8000億円)の資産購入プログラムに関す
る決定の大きな部分は10月に行うことも明らかにした。
  みずほインターナショナルの欧州金利戦略責任者、ピーター・チャットウェル氏(ロンドン在勤)は、「予
想されていた以上にハト派的だった」とし、「ドラギ総裁が幾度となくユーロ高について言及したことに驚いた。
これがユーロ建て資産がドル建て資産を上回るパフォーマンスになるとの当社見方への自信を深めた」と語った。
  ロンドン時間午後4時30分現在、イタリア10年債利回りは前日比12ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)
低下の1.91%と、今年最大の下げとなった。これは6月27日以来の低水準。同年限のポルトガル国債利回り
は10bp低下の2.74%。ドイツ10年債利回りは5bp下げ0.30%。
原題:Italian Bonds Lead Europe Rally as Draghi Watches Currency Moves(抜粋)