『君たちはどう生きるか』が「難解」と言われる訳 暗喩だらけの本作を読み解く3つのポイント 娯楽ではなく芸術作品に該当する映画か [muffin★]

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0001muffin ★2023/07/17(月) 16:38:05.88ID:xnPjyNAe9
https://magmix.jp/post/170318
2023.07.17

広告を打たず、一切の情報が伏せられたまま公開を迎えた宮崎監督の新作『君たちはどう生きるか』。1回見ただけでは理解しきれない重層的なテーマが内包された本作について3つの視点から内容を整理します。

劇場で視聴後、何が何だかわからなかった、他の人の意見を聞きたい、何で賛否両論が巻き起こっているのか知りたい、という方の参考になれば幸いです。この記事は映画の重大なネタバレを含みますので、未見の方はご注意のうえお読みください。

この記事を書いている時点で映画が公開されて48時間が経過しました。映画レビューサイトやSNSには次々と感想がアップされています。実際のファンの声を調べてみると「宮崎駿監督の集大成」「ストーリーが分からないが凄かった」と高評価する人と「つまらなかった」「意味がわからない」と低評価する人の真っふたつです。これまで高い評価を受けていた宮崎駿監督作品にもかかわらず、本作の評価が分かれてしまったのは分かりづらさが原因でしょう。高評価をつける人も低評価を付ける人も、本作が難解だという点においては共通しているからです。

本作を難解にしているのは、複数の要素が(ムリヤリ)1本の映画に詰め込まれているからだと思われます。本来『君たちはどう生きるか』は母親を失った少年・牧眞人(まき・まひと)が異界に行き、さまざまな試練を乗り越えて成長して戻ってくる」シンプルな物語であり「異界での人格的成長や心理的欠損の充実によって現実の問題が解決される」という「ゆきて帰りし」王道のファンタジーです。

さらに具体的内容に触れて、その表面をなぞれば、母を亡くして鬱屈としていた眞人が異界で精神的に成長し、母の死を受け入れ、継母の夏子との関係性も修復されてハッピーエンドを迎えるというシンプルな物語だと言えます。このストーリーは本質的に『千と千尋の神隠し』と同じ構造なので、これまでのジブリ作品のエンディングのように満足感のある視聴体験ができたはずです。

ところが本作ではそうはなりませんでした。表面上のストーリーよりも隠喩によって描かれたメッセージの方が圧倒的に強力だったからです。そのため視聴者は日本最高レベルの音楽と凄腕アニメーターの作画による王道のストーリーを味わったにもかかわらず、ストーリーの全体像が掴めず、まだ何か隠されていることがあると感じて満足できないのです。

本作を理解するには3つのポイントがあります。そのひとつ目はメイン登場人物を宮崎監督の心の欠片として見ることです。主人公の眞人は自傷によって上手く立ち回る「悪さ」のある少年で、宮崎監督の心の原点に近い部分のシンボルだと言えるでしょう。
中略

本作は娯楽映画ではなく、宮崎監督の潜在意識が反映された芸術作品に該当する映画だと考えられます。芸術は言語を超えた表現なので明確な答えはありません。そこから何を受け取るかは視聴者次第なのです。

全文はソースをご覧ください

0613名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 08:06:46.54ID:U6o5luTP0
けれん味

0614名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 08:16:37.90ID:g7mhFPMy0
岡田斗司夫の受け売りで記事書いたみたいだな>>1

0615名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 08:19:44.69ID:pxqwdVN20
宮崎映画は子供向けで売ってきたからな
路線の全く違う映画だから評価が割れるのは当たり前

0616名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 08:24:05.32ID:UDGKjzr80
風立ちぬ最後に見てからもまだ子供向け映画監督だと思い続けてたなら流石にバカやろ

0617名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 08:31:22.83ID:pXMyWldt0
アニメ作品に楽しむためには知識なり教養なりがいるというならそれでも結構
そういう作品があってもいいだろう
でも、ジブリというブランドにより「万人向けエンターテイメントだ」と思って
見に行った多くの観客が肩透かしを食うというか、失望するのも当たり前
それも「勝手に思いこんだ側が悪い」ということなんだろうか?
なにせ全く事前情報なしだったんだから、むしろ勘違いさせていたのでは?

ある意味「君たちはこう生きるべきだ」と鳥が2時間説教でもしてくれていた方が
事前イメージ通りで、筋は通っているし、少なくとも「わからなかった」という批判はなかったでしょう

0618名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 09:05:24.12ID:grddDVHP0
ザックリ>>614以下を読んでて見えるきた。

1.エンターテイメント作品を期待していたのになんだこれ論
提供する側への期待感が有って だからお金払って見に行った。

2.芸術なのだ論
 個展なんだよ。
 解る解らない、理解の深浅は見る人それぞれの知的レベル、知識情報レベルを反映する。
文句いう人は鏡を見てからいうべき。恥じたらどうか。
あと、
気に入ったらお買い上げお願いしますじゃないからよろしくね。
・・・2つの意見・・・

気づかれたくない点かな。
A 先にお金はとる
B お題は見ての後払い
2つ有り。

手口というかやり方(娯楽系)アニメ提供側に対して批判有りの論に広がってよい気がする。
そういう所を論点にされたくない人達はいるだろうな

0619名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 09:07:33.30ID:grddDVHP0
>>618
×見えるきた。
○見えてきた。

0620名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 09:55:01.97ID:GpEgDkur0
>>618
個人的な解釈では
この映画はジブリファン、宮崎駿アニメファンに向けて作られてる
だからこそ宣伝広告チラ見せ一切無しで
「宮崎駿監督ならきっと期待を裏切らない!」と信じている人達にこそ観て欲しいと作られた映画

0621名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 10:11:18.65ID:aLjWrzc/0
>>617
確かにね。
スタジオジブリというのはあくまでも映像制作会社の会社名でしかないんだけど、
ブランド化してしまっているからどうしてもそういう期待感を持ってしまうわな。

とはいえ子どもが観ても大丈夫な作品にはなっているとは思うけどな。
こんなのはジブリに期待していたのとは違うとか宣うのは頭の固い大人ぐらいだよ、
そういう人たちだけが「万人」から外れてる。

0622名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 10:23:50.50ID:aPD2n6M70
>>621
対象の子供の年齢が違うのだと
ポニョとかは幼稚園の子とか連れったけど、これは小学生低学年でも楽しんでもらえるとは思えないんだが

0623名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 10:28:33.62ID:fPB2ObRL0
>>580
アリスは好きだから見に行くわw

0624名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 10:32:51.83ID:Elo2zT170
>>623
やがてリングと拍手の渦が

0625名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 10:48:06.23ID:dPLejJf/0
ストーリー的な筋は一応あるんだけど
テーマがハッキリしてないので
見た側が結局何だったんだ?てなるやつ
駿もその辺決めずに作ってる感はある

0626名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 11:35:29.53ID:aLjWrzc/0
>>622
子どもが観ても大丈夫とは思うけど、子供向けってわけじゃないし見せなくて良いんじゃない?
でも子どもが観たいというなら観に連れていけば良いんじゃないかな。

0627名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 12:04:41.29ID:9qCluI5Q0
>>620
村上春樹商法か

0628名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 12:38:20.36ID:t0NXnhdN0
>>620
観客予備群、待機群が
エンターテイメント作品的なワクワクドキドキを期待しているだろう、というのがジブリ側の読み筋にあると思える。
と思うと、更に、上手いやり方 と思うね

「消防署の方から来ました」という古典にどこかかなり似ている

0629名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 12:39:08.09ID:Y0rZAweb0
>>626
自傷&大流血シーンで子供がギャン泣きしてたぞ
頼むから連れてこないで欲しい

0630名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 12:56:00.57ID:uvJLZroW0
ジャンルとしてはゴミ映画

0631名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 13:19:11.56ID:BO7ygVyr0
映画で芸術とかいうのはまずゴミw

0632名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 14:48:40.32ID:WMIu0fCF0
>>630
>>631
本当のゴミ映画も知らんくせに偉そうにすんな

0633名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 16:31:58.75ID:tTlPvupd0
明日ここに来てください
本当の

0634名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 17:21:08.78ID:MUSQsSGm0
まず皆さんご飯食べましたか?
あと暑かったらアイスでも食べたり涼んでください

0635名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 18:04:39.24ID:BO7ygVyr0
>>632
ほら、ちょっと煽るとバカがこんなレス付けてきますwww
お前いっぺん病院に行けキチガイ

0636名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 18:06:30.27ID:BO7ygVyr0
本当のゴミ映画はワロタwwwwww
この頭の悪そうなレス

0637名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 18:33:04.97ID:9qCluI5Q0
俺の中では村上春樹の小説はゴミクズだけど、ハルキストにとっては宝物。
これは趣味の違いでしかない。

この映画も同じことなんだけど、ハルキと違ってウザいのは信者がいちいち絡んでくること。
やれ「理解できないのは知性が低い」だの「感受性がないからわからないんだろう」だの、バカじゃなかろか。

0638名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 18:39:25.48ID:Cd1wcCeZ0
キチゲェ岩手阿部捏造カルテマンガが群れなしてねじまげてくるものを

天文俯瞰はよく直したと思う

60くらいまでは今のままだと思うが
本当に酷い昭和大戦争パクリテロだ

0639名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 18:42:42.99ID:Cd1wcCeZ0
自分そのまんまのイグアナ頭で被害者をイグアナだと大本営する阿部捏造カルテ

ダウソ広瀬が上田上田の背面羽生アタックテロリストだ

0640名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 18:53:56.58ID:RcgVQCh50
『君たちはどう生きるか』を徹底考察 われわれ観客に対する宮ア駿監督の“問いかけ”
https://realsound.jp/movie/2023/07/post-1379659.html

ちょっと左翼チックだかリベラルだかに見えたりするだろうけど、幅広い参考文献からこの映画を読み解こうとしてる。面白いよ。

君たちはどう生きるか、のタイトル元の本から、

>こういう自分中心の考え方を抜け切っているという人は、広い世の中にも、実にまれなのだ。

 殊(こと)に、損得にかかわることになると、自分を離れて正しく判断してゆくということは、非常にむずかしいことで、こういうことについてすら、コペルニクス風の考え方の出来る人は、非常に偉い人といっていい。たいがいの人が、手前捗手な考え方におちいって、ものの真相がわからなくなり、自分に都合のよいことだけを見てゆこうとするものなんだ。

 しかし、自分たちの地球が宇宙の中心だという考えにかじりついていた間、人類には宇宙の本当のことがわからなかったと同様に、自分ばかりを中心にして、物事を判断してゆくと、世の中の本当のことも、ついに知ることが出来ないでしまう。大きな真理は、そういう人の眼には、決してうつらないのだ。

(吉野源三郎著『君たちはどう生きるか』)

時代の流れの早い現代においてみると、真に自分中心の考え方ができる人などいないことを思うよね。

カントが言った、人は物自体を認識することはできず、認識が現象を構成するのだとして、認識のあり方を180度反転させたことってのが認識論的転回で、
この認識論上の転回をコペルニクスによる天動説から地動説への転回にたとえて自ら「コペルニクス的転回」と呼び、ここに認識自体を問う近代的な認識論が成立することになるというものだけど、
コペルニクス的転回を題材においてるものの吉野源三郎の転回は、考え方の天動説から地動説への転回。これは社会規範やらに親しむけど、カントの認識論は地動説から天動説への内在的認識と外在的事象の転回を言ってるよね。外にある事象の如何によって内の認識が構築されるのでなく、内にある認識の如何によって外の事象が構築される(外の事象が認識される)。

0641名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 18:55:11.59ID:Cd1wcCeZ0
病身舞のようなことをして、アタシは赤羽を浄化するマンガ女神よーみたいなことをする
ダウソ広瀬だが

代理ミュンヒハウゼン阿部捏造カルテをしては
自分を聖人君子だとコマーシャルするだけの俗人

0642名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 18:57:41.89ID:8tvy7aQ20
金ロー等で、放送されたら見ようかな。

0643名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 18:59:24.99ID:Cd1wcCeZ0
阿部捏造カルテが捏造であることを埋め立てるように
片柳俊和のような
強いものに媚びへつらえるならタダで人殺しでもやりますよみたいな
阿部捏造カルテダウソ歩兵を餌で釣って病身舞チョン工作を続けている

0644名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 19:14:41.92ID:q0LXthdW0
>>27
宮崎駿と庵野秀明をとことん利用してる自称ほにゃららの人だよな

0645名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 19:17:24.45ID:Pvcs3ojL0
宣伝しないのは説明できないからなのか

0646名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 19:23:19.15ID:q0LXthdW0
普通に面白いよ
映像も
2000円分くらいは楽しめる

でも映画館だし
客にどういう人達がいるかでなんか気分はかわるけどね

一人で一回観る分には楽しめる

0647名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 19:23:36.06ID:RcgVQCh50
>漱石もまた宮アを構成するピースの一つである。その漱石の作品『三四郎』には、東京帝国大学に合格した青年・三四郎が、走る汽車の中で日本という国について、ある教師と語り合い薫陶を受ける場面がある。

>「熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より……」でちょっと切ったが、三四郎の顔を見ると耳を傾けている。
「日本より頭の中のほうが広いでしょう」と言った。「とらわれちゃだめだ。いくら日本のためを思ったって贔屓(ひいき)の引き倒しになるばかりだ」
この言葉を聞いた時、三四郎は真実に熊本を出たような心持ちがした。同時に熊本にいた時の自分は非常に卑怯であったと悟った。
(夏目漱石著『三四郎』)

夏目漱石はここにおいて、何かにとらわれたら(頭の中の広さが狭められる)、外に出る、広い視野を持つことなどできないって言ってるね。大局観だとか利他性だとかの考え方においてもこの「とらわれ」に含まれるように思う。

0648名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 19:23:59.10ID:RcgVQCh50
この知性について面白かったのが
夏目漱石『三四郎』を読む—「知」と「愛」の原初分割の提示と確証
https://conception-of-concepts.com/literature/soseki/sanshirou/

この表象が客観性へと開かれるのはいかにしてか。あるいは、もっと根本的にいえば、そもそも「客観性」なるものが思考可能になるのはいかにしてだろうか。

 これに対する私の答えは「表象自身が表象されることによって」というものである。言い換えれば、「表象していることを表象すること」「自分が見ていることを見ること」によってである。

…略…

知性は客観性に即そうとする運動である。客観性の起源は「自己意識」にある。ただ、自己意識のうちにあるのは客観性の起源だけであり、客観性そのものではない。

 言い換えれば、自己意識のうちにあるのは所与の主観性の否定ないし相対化だけであり、それは客観性への開けの前提ではあっても、客観性への開けそのものではないのだ。

 このようなことは、一見、些末なことへの拘泥に見えるけれども、いまここで理論的に穿たれた差異にこそ、「知性」の持つ困難の一切が存している。

 すなわち、知性は客観性へと開かれることなく、否定の無限亢進、メタレベルへの無限後退という「自閉」の道をも持っているのである。これが漱石作品に典型的な「知識人」の精神の運動を規定している。

 つまり、知性は以上のようなものであることによって、広田先生が言うように「日本」のような特定の「外」的な対象への囚われから自由になる運動であるだけではなく、自己の「内」なる諸根拠の掘り崩しの運動でもある。

0649名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 19:48:46.55ID:RcgVQCh50
2、三四郎の三つの世界―「知」と「愛」の両世界の提示
https://conception-of-concepts.com/literature/soseki/sanshirou/

そして知と愛の世界

三四郎は地元九州を第一の世界とする。それは「明治十五年以前の香」がするもので、要するに、知の広さや深みも、都市の華やかさも欠いている。

 第二の世界は、薄暗く小汚い図書館に象徴される、大学的な「知」の世界だ。ここの描写には、私などは一種「異様な親近感」を覚えざるを得ない。

第三の世界は、変転進歩著しい華の都である東京であって、そこには「電燈がある。銀匙がある。歓声がある。笑語がある。泡立つシャンパンの杯がある。そうして凡ての上の冠として美しい女性がある」。つまり、中心には「愛」がある。それは「愛」の世界である。

 三四郎はこの三つを統合して以下のような夢想へと至る。

三四郎は床のなかで、(…)この三つの世界をかき混ぜて、そのなかから一つの結果を得た。―要するに、国から母を呼び寄せて、美しい細君を迎えて、そうして身を学問にゆだねるにこしたことはない。

つまり、原初体験の故郷が第一世界にあり(母)、次に学問を志し自らの世界を広げていく第二世界がある(君はどう生きるか)、そしてそんな世界を大きく包んでくれる愛に出会う(眞人の決意)というものも映画に似るね。

0650名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 19:58:55.68ID:9qCluI5Q0
くっそうぜーなwww

0651名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 20:01:29.63ID:RcgVQCh50
三四郎の結末―「知」と「愛」の原初分割の確証
https://conception-of-concepts.com/literature/soseki/sanshirou/

三四郎は三つの世界の統合を夢想する、しかるに、現実の彼はどの世界に属するかを決めかねている存在でしかない。

 その意味で、この三世界の間で未だに居場所の定まらない者として、三四郎は(本作で印象的に繰り返される言葉が示唆する通り)「ストレイ・シープ(迷羊)」なのだが、この非決定こそが三四郎を第二の世界、知の世界の住人たらしめる。

…略…

そもそも、漱石が三角関係を多用するのはなぜか。それは漱石の物語の主人公となる知性偏重型の人物、いわゆる「近代的知識人」を、知の否定作用が本質的に持つ消極性の閉域を倒破して愛の場面へ引きずり出すためには、「愛」の対象への固執をいやましに強める三角関係が持つ構造的力学を活用しなければならないことを漱石が洞察していたからである(と私は思う)。

 美禰子が彼らを指して「責任を逃れたがる人」と言うのも、これと同じ方向を指し示す。知の運動は絶えずメタレベルに逃れ、何らかの決定と、それゆえに生じる責任を逃れ続ける。

『三四郎』の最終場面は美禰子を描いた「絵」の展示の場面であり、そこに三四郎、野々宮さん、広田先生が、「絵」の観覧者としてやってくる。

 すなわち、最終場面にて、「知」の世界の面々を、婚姻の当事者ではなく、美禰子を「絵」として見て批評するだけの単なる「傍観者」として描くことで、漱石は、冒頭で提示された「知と愛」の世界の原初分割が正しく「確証」されたことを、これ見よがしに示すのである。

 これが『三四郎』の提示する問題状況なのだが、「知」と「愛」の関係は、この後、続く前後期三部作を通じて、非常に豊かに追求されていくことになる。

三四郎は決めかねて知の世界に留まり、眞人は決断し愛の世界に歩もうとする。さて、君たちはどう生きるか、だけど、僕はどう生きるだろうか。

0652名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 20:25:04.60ID:RcgVQCh50
>>651
>というのも、愛は個別対象の徹底的な肯定として「決定」の要素を含むけれども、知は絶えざる否定の運動として永遠の「未決定」に親近するからだ。彼らは「責任を逃れたがる人」のである。

愛は決めること、決意すること、決断することであるのに対し、知は絶えず自己批判を繰り返し、不確定で、迷い子のように進むものであり、愛からみるとその姿はまるで責任逃れの人のようでもある、と。

これは何も人を対象にしたものだけでなく、物、出来事、作品なんかを対象にしても同じかもしれないね。

恋が生まれるには、ほんのわずかな希望があればよい。
それからニ、三日して希望は消えるかもしれないが、恋が生まれたことには変わりはない。
果敢で、向こう見ずで、激しい性格と、人生の不幸によって豊かになった想像力があれば、希望はもっと小さくてもよい。

スタンダール
(18〜19世紀フランスの小説家・批評家、1783〜1842)
『恋愛論』

0653名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 22:54:21.87ID:AGt4Cvmj0
デビッドリンチの最後の作品になった
インランドエンパイアもわけがわからなくて参ったな
宮崎もまさか似たような作品作るとは思わなかったわ

0654名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 22:55:13.30ID:IiNeOTth0
つまりこうなったのも必然というわけか

0655名無しさん@恐縮です2023/07/20(木) 23:23:07.10ID:5v7rSig60
マヒトが寡黙過ぎて何考えてんのかわかんないんだよね

あとから考えるとセリフで
夏子は父親が好きな人であって自分とは関係ないって思ってるのがわかるんだけど

0656名無しさん@恐縮です2023/07/21(金) 03:03:26.63ID:tuJ5gr/s0
>>653
リンチがわけわからないのは元々だろ

0657名無しさん@恐縮です2023/07/21(金) 07:31:21.47ID:E4yNqXgF0
山田洋次はワケわからなくないよ
作風も変わらない

ただ話が幼稚でワクワクがなくなったね

0658名無しさん@恐縮です2023/07/21(金) 08:05:45.07ID:8g5txcmm0
>>289
> ゆえにこの作品は、すんなり分からなくてもいい。色々考えること自体に価値がある。

SNSなどで大論争が起きているから制作者の暗黙の目論見はほぼ成功したのだろう

0659名無しさん@恐縮です2023/07/21(金) 09:39:35.01ID:2MKK3oLw0
まあパヤオがやりたかったのは60年代のヌーヴェル・ヴァーグなんだろうけど 今やってどうなんだって気はする

0660名無しさん@恐縮です2023/07/21(金) 12:32:47.95ID:UO2D16D20
>>659
無理すんな

0661名無しさん@恐縮です2023/07/21(金) 12:51:05.51ID:hI/v1C7a0
>>635
構ってもらえて嬉しそうに秒でレスするバカw

0662名無しさん@恐縮です2023/07/21(金) 13:45:59.95ID:dYYZAYsf0
>>656
宮崎もトトロからワケわからないじゃん

0663名無しさん@恐縮です2023/07/21(金) 14:39:45.63ID:bb3FSKRL0
>>661
構ってもらってるのは幼児脳のお前
お前ら糞アニヲタって動いてるだけの絵が大好きだよなw
気持ち悪いんだよこのうじ虫野郎がw

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