00011号 ★2020/05/08(金) 19:32:57.25ID:XxO9kHwx9
新型コロナウイルスに感染した人、または感染の疑いがある人への監視の目が強まっている。ウイルス感染により、体だけでなく心にも大きなダメージを負わせる「ネット私刑」だ。
「ネット私刑」とは、社会的に許されない行為をした人を標的とし、個人情報を特定したり、誹謗中傷を行ったりするネット上のリンチのこと。新型コロナウイルスにより、世の中が他人の行動に敏感になる中、ネット私刑に加担する人々の動きも過熱している。
山梨に帰省中、新型コロナウイルスへの感染が確認されたにもかかわらず東京都内に戻った20代の女性もネット私刑の標的になった。女性は4月26日から味覚や嗅覚に異常を感じたが、29日に山梨県の実家に帰省。友人らとバーベキューを楽しんだ。その後、今月1日に山梨の医療機関でPCR検査を受け、2日に陽性が判明。女性は検査結果の連絡を受けた時、既に東京に戻ったと嘘の説明をしたが、実際には2日に陽性であると連絡を受けた後、東京に戻っていた。また、女性はPCR検査後にゴルフ練習場に行き、整骨院を受診したこともわかった。女性と行動をともにした友人男性1人の感染も確認されている。
この行動にネットでは「行動がクズ過ぎてあきれる」「嘘ついておいて無事に逃げられるわけがない」といった誹謗中傷がなされ、さらには感染した女性は誰なのか、という本人の特定作業が進んだ。匿名掲示板には、女性の名前、顔写真、SNSのアカウント、勤務先、さらには友人や家族に関する個人情報も書き込まれた。どれも真偽は不明で、無関係の人物に関する誤った情報も、事実のように拡散されていった。女性の勤務先とされた会社は、ホームページ上で否定のコメントを発表したが、このコメントをチェックすることすらせず、SNS上ではいまだに誤った情報が流れ続けている。20代女性の感染が確認された山梨県も、本人や周りに対する配慮を呼びかけた。
実際にネット私刑に遭った経験を持つお笑い芸人のスマイリーキクチは、人々がこの20代女性に対する怒りを覚えることに理解を示したものの「批判の度を越えている」と指摘した。「社会から抹殺しようとしている、そういう感情をすごく受けました。本当に言葉に殺意があるというか、この人を自殺に追い込もうと躍起になっているような言葉もたくさん見受けられた」と危険を感じ、さらには「女性の名前や勤務先を誰が書いたのかわからない。情報発信者がわからないまま拡散していくと、それが真実に化けるのが今の社会の当たり前のようになっている」ことを危惧した。
被害経験者からすると、ネット私刑は「相手が誰だかわからないので、突然襲われる」感覚なのだという。「コロナウイルスと同じで相手の姿が見えないので、あっという間に感染してしまう」。気づいた時には私生活や仕事先、あちらこちらに対して嫌がらせをされる。「こちらが『違います』と否定をすると、逆に火に油を注いでしまって『嘘つくな』『じゃあやってない証拠を出せ』『死んで証明しろ』と、もっともっと過激化する」と、恐怖に脅かされる事態に陥る。
対応策も悩ましい。第1の選択は、やはり警察だが「警察に行ったとしても『もう少し様子を見ましょう』と言われてしまう。被害者はどんどん追い詰められてしまうのが、今のネット社会のリーチの仕組み」と説明した。また、このネット私刑に加担した人が収入を得てしまうことが凶暴化を加速させているとも指摘する。「今はスマートフォンが普及していることや、まとめサイトとかでターゲットにしている人物の名前や顔写真、住所、SNSのアカウントを公開する人たちが増えています。そこに広告を貼り付けることで、その私刑がビジネス化している。YouTuberが家に突撃して、その家のところで大声を出すなど、凶暴化しているようにも感じる」と語った。
(ABEMA/『けやきヒルズ』より)
5/8(金) 16:25配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200508-00010020-abema-soci
「ネット私刑」とは、社会的に許されない行為をした人を標的とし、個人情報を特定したり、誹謗中傷を行ったりするネット上のリンチのこと。新型コロナウイルスにより、世の中が他人の行動に敏感になる中、ネット私刑に加担する人々の動きも過熱している。
山梨に帰省中、新型コロナウイルスへの感染が確認されたにもかかわらず東京都内に戻った20代の女性もネット私刑の標的になった。女性は4月26日から味覚や嗅覚に異常を感じたが、29日に山梨県の実家に帰省。友人らとバーベキューを楽しんだ。その後、今月1日に山梨の医療機関でPCR検査を受け、2日に陽性が判明。女性は検査結果の連絡を受けた時、既に東京に戻ったと嘘の説明をしたが、実際には2日に陽性であると連絡を受けた後、東京に戻っていた。また、女性はPCR検査後にゴルフ練習場に行き、整骨院を受診したこともわかった。女性と行動をともにした友人男性1人の感染も確認されている。
この行動にネットでは「行動がクズ過ぎてあきれる」「嘘ついておいて無事に逃げられるわけがない」といった誹謗中傷がなされ、さらには感染した女性は誰なのか、という本人の特定作業が進んだ。匿名掲示板には、女性の名前、顔写真、SNSのアカウント、勤務先、さらには友人や家族に関する個人情報も書き込まれた。どれも真偽は不明で、無関係の人物に関する誤った情報も、事実のように拡散されていった。女性の勤務先とされた会社は、ホームページ上で否定のコメントを発表したが、このコメントをチェックすることすらせず、SNS上ではいまだに誤った情報が流れ続けている。20代女性の感染が確認された山梨県も、本人や周りに対する配慮を呼びかけた。
実際にネット私刑に遭った経験を持つお笑い芸人のスマイリーキクチは、人々がこの20代女性に対する怒りを覚えることに理解を示したものの「批判の度を越えている」と指摘した。「社会から抹殺しようとしている、そういう感情をすごく受けました。本当に言葉に殺意があるというか、この人を自殺に追い込もうと躍起になっているような言葉もたくさん見受けられた」と危険を感じ、さらには「女性の名前や勤務先を誰が書いたのかわからない。情報発信者がわからないまま拡散していくと、それが真実に化けるのが今の社会の当たり前のようになっている」ことを危惧した。
被害経験者からすると、ネット私刑は「相手が誰だかわからないので、突然襲われる」感覚なのだという。「コロナウイルスと同じで相手の姿が見えないので、あっという間に感染してしまう」。気づいた時には私生活や仕事先、あちらこちらに対して嫌がらせをされる。「こちらが『違います』と否定をすると、逆に火に油を注いでしまって『嘘つくな』『じゃあやってない証拠を出せ』『死んで証明しろ』と、もっともっと過激化する」と、恐怖に脅かされる事態に陥る。
対応策も悩ましい。第1の選択は、やはり警察だが「警察に行ったとしても『もう少し様子を見ましょう』と言われてしまう。被害者はどんどん追い詰められてしまうのが、今のネット社会のリーチの仕組み」と説明した。また、このネット私刑に加担した人が収入を得てしまうことが凶暴化を加速させているとも指摘する。「今はスマートフォンが普及していることや、まとめサイトとかでターゲットにしている人物の名前や顔写真、住所、SNSのアカウントを公開する人たちが増えています。そこに広告を貼り付けることで、その私刑がビジネス化している。YouTuberが家に突撃して、その家のところで大声を出すなど、凶暴化しているようにも感じる」と語った。
(ABEMA/『けやきヒルズ』より)
5/8(金) 16:25配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200508-00010020-abema-soci