0001豆次郎 ★2019/12/31(火) 13:40:23.60ID:s1G3LAIo9
12/31(火) 7:00配信
NEWS ポストセブン
「男はつらいよ」シリーズ 著名人3人が選ぶ最高のマドンナ
「男はつらいよ」ファンはどのマドンナが好き?
誕生50周年、2019年末に第50作目が後悔される「男はつらいよ」シリーズ。主人公の車寅次郎が故郷の葛飾柴又にもどってきては起こす大騒動の人情喜劇が人気だが、毎回、寅さんが恋する「マドンナ」も負けず劣らず人気の源だ。『「男はつらいよ」を旅する』の著者である評論家の川本三郎氏と、「『男はつらいよ』の幸福論 寅さんが僕らに教えてくれたこと』著者の精神科医・名越康文氏、『いま、幸せかい? 「寅さん」からの言葉』著者の小説家・滝口悠生氏に、シリーズで最も愛するマドンナについて聞いた。
・光本幸子(御前様の娘・冬子役)第1作『男はつらいよ』(1969年、監督/山田洋次)
【あらすじ】20年ぶりに柴又に帰った寅次郎は妹・さくらの見合いを酔ってぶち壊し、おいちゃんと大喧嘩。再び旅に出た先の奈良で御前様と娘・冬子に再会し、その美しさに一目惚れ。柴又に戻り、さくらと夫となる博の仲を取り持つが、肝心の冬子には大学の先生の婚約者がいた。
私の好きなのは第1作で御前様の娘・冬子を演じた光本幸子。寅さんが惚れる女性はお嬢様、水商売系、市井の働く女性に大別できますが、お嬢様の原型が彼女です。新派のトップ女優だった彼女の初出演映画がこの作品で、彼女を初めて知った新鮮さもあり、着物の似合う美人で、品が良いのが印象的でした。
寅さんが冬子を連れてオートレース場や大衆的な焼き鳥屋に行きます。そこで見せる嫌みのない世間知らずがまた魅力的です。寅さんが彼女を寺に送ると、木戸の中から白い腕が伸びてきます。寅さんがドギマギしながら軽く手を握ると、彼女が上下に振る。立ち去る彼女を見つめ、寅さんが思わずお辞儀をする。ここはまさに「王女様と騎士」の関係です。後日、彼女を迎えに寺に行くと、彼女は約束を忘れていて、しかもそこに婚約者がいる。その無邪気な残酷さも彼女なら許せますね(笑い)。
【かわもと・さぶろう】評論家。1944年生まれ。著書に『「男はつらいよ」を旅する』(新潮選書)。
・太地喜和子(芸者・ぼたん役)第17作『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』(1976年、監督/山田洋次)
【あらすじ】寅次郎は旅先の兵庫県龍野の宴席で底抜けに明るい芸者ぼたんと意気投合し、「所帯を持とう」と言うまで盛り上がる。ぼたんは悪徳な客に騙し取られた金を取り戻そうと上京し、憤慨した寅次郎はひと肌脱ぐが、金は戻らない。だが、意外な展開が待っていた……。
寅さんと最も相性がよく、僕を含め多くの男にとって夢のようないい女。それが太地喜和子演じるぼたんだと思います。
ぼたんは底抜けに明るく、よく笑い、はしゃぎ、理屈っぽくもありません。しかし、「ちょっとおバカな宴会芸者」ではなく、直感的に人の寂しさを見抜いて心を寄せる知性も、情け深さも併せ持っています。昔はよく、商家など人の出入りの多い環境で育ち、人間関係に揉まれた女性にこういうタイプがいました。自分自身では普段はおくびにも出さないけれど、実は苦労人で、そのぶん寂しさも抱えている。そういうところがフッと見えるので、男は父性をくすぐられるんですね。
寅さんが「いずれそのうち所帯を持とうな」と言います。するとぼたんは「嘘でも嬉しいわぁ」「あてにせんと待っとっからねー」と笑いながら応えます。寅さんの好意を受け入れ、喜ぶ。でも、寅さんの気が変わったとしても責めないからね、と期待なんてしない。大人の距離感です。
が、それだけに2人がもし結婚していたら……と想像してみたくなります。きっと常識はずれの、でも幸せな生活を送っているんじゃないでしょうか。
【なこし・やすふみ】精神科医。1960年生まれ。著書に『「男はつらいよ」の幸福論 寅さんが僕らに教えてくれたこと』(日経BP社)。
・八千草薫(幼馴染みの美容師・千代役)第10作『男はつらいよ 寅次郎夢枕』(1972年、監督/山田洋次)
【あらすじ】寅次郎は柴又で再会した美しい幼馴染みの千代が離婚して独り身だと知り、有頂天に。だが、とらやに下宿中の大学の助教授も千代に惚れたことを知り、その思いを千代に伝える。すると、寅次郎からの告白と勘違いした千代は喜び、受け入れようとするが……。
続きはこちらで↓
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191231-00000009-pseven-ent&p=2
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「男はつらいよ」シリーズ 著名人3人が選ぶ最高のマドンナ
「男はつらいよ」ファンはどのマドンナが好き?
誕生50周年、2019年末に第50作目が後悔される「男はつらいよ」シリーズ。主人公の車寅次郎が故郷の葛飾柴又にもどってきては起こす大騒動の人情喜劇が人気だが、毎回、寅さんが恋する「マドンナ」も負けず劣らず人気の源だ。『「男はつらいよ」を旅する』の著者である評論家の川本三郎氏と、「『男はつらいよ』の幸福論 寅さんが僕らに教えてくれたこと』著者の精神科医・名越康文氏、『いま、幸せかい? 「寅さん」からの言葉』著者の小説家・滝口悠生氏に、シリーズで最も愛するマドンナについて聞いた。
・光本幸子(御前様の娘・冬子役)第1作『男はつらいよ』(1969年、監督/山田洋次)
【あらすじ】20年ぶりに柴又に帰った寅次郎は妹・さくらの見合いを酔ってぶち壊し、おいちゃんと大喧嘩。再び旅に出た先の奈良で御前様と娘・冬子に再会し、その美しさに一目惚れ。柴又に戻り、さくらと夫となる博の仲を取り持つが、肝心の冬子には大学の先生の婚約者がいた。
私の好きなのは第1作で御前様の娘・冬子を演じた光本幸子。寅さんが惚れる女性はお嬢様、水商売系、市井の働く女性に大別できますが、お嬢様の原型が彼女です。新派のトップ女優だった彼女の初出演映画がこの作品で、彼女を初めて知った新鮮さもあり、着物の似合う美人で、品が良いのが印象的でした。
寅さんが冬子を連れてオートレース場や大衆的な焼き鳥屋に行きます。そこで見せる嫌みのない世間知らずがまた魅力的です。寅さんが彼女を寺に送ると、木戸の中から白い腕が伸びてきます。寅さんがドギマギしながら軽く手を握ると、彼女が上下に振る。立ち去る彼女を見つめ、寅さんが思わずお辞儀をする。ここはまさに「王女様と騎士」の関係です。後日、彼女を迎えに寺に行くと、彼女は約束を忘れていて、しかもそこに婚約者がいる。その無邪気な残酷さも彼女なら許せますね(笑い)。
【かわもと・さぶろう】評論家。1944年生まれ。著書に『「男はつらいよ」を旅する』(新潮選書)。
・太地喜和子(芸者・ぼたん役)第17作『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』(1976年、監督/山田洋次)
【あらすじ】寅次郎は旅先の兵庫県龍野の宴席で底抜けに明るい芸者ぼたんと意気投合し、「所帯を持とう」と言うまで盛り上がる。ぼたんは悪徳な客に騙し取られた金を取り戻そうと上京し、憤慨した寅次郎はひと肌脱ぐが、金は戻らない。だが、意外な展開が待っていた……。
寅さんと最も相性がよく、僕を含め多くの男にとって夢のようないい女。それが太地喜和子演じるぼたんだと思います。
ぼたんは底抜けに明るく、よく笑い、はしゃぎ、理屈っぽくもありません。しかし、「ちょっとおバカな宴会芸者」ではなく、直感的に人の寂しさを見抜いて心を寄せる知性も、情け深さも併せ持っています。昔はよく、商家など人の出入りの多い環境で育ち、人間関係に揉まれた女性にこういうタイプがいました。自分自身では普段はおくびにも出さないけれど、実は苦労人で、そのぶん寂しさも抱えている。そういうところがフッと見えるので、男は父性をくすぐられるんですね。
寅さんが「いずれそのうち所帯を持とうな」と言います。するとぼたんは「嘘でも嬉しいわぁ」「あてにせんと待っとっからねー」と笑いながら応えます。寅さんの好意を受け入れ、喜ぶ。でも、寅さんの気が変わったとしても責めないからね、と期待なんてしない。大人の距離感です。
が、それだけに2人がもし結婚していたら……と想像してみたくなります。きっと常識はずれの、でも幸せな生活を送っているんじゃないでしょうか。
【なこし・やすふみ】精神科医。1960年生まれ。著書に『「男はつらいよ」の幸福論 寅さんが僕らに教えてくれたこと』(日経BP社)。
・八千草薫(幼馴染みの美容師・千代役)第10作『男はつらいよ 寅次郎夢枕』(1972年、監督/山田洋次)
【あらすじ】寅次郎は柴又で再会した美しい幼馴染みの千代が離婚して独り身だと知り、有頂天に。だが、とらやに下宿中の大学の助教授も千代に惚れたことを知り、その思いを千代に伝える。すると、寅次郎からの告白と勘違いした千代は喜び、受け入れようとするが……。
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