0001鉄チーズ烏 ★2018/11/24(土) 07:54:57.79ID:CAP_USER9
■もはや本国以上に日本の国民的映画な『コマンドー』
1985年に公開され世界的に大ヒットした映画『コマンドー』。89年には現在までの人気を決定づける日本語吹き替え版がテレビで放送される。これほど愛され続けるコマンドーの魅力とは?
■国民的映画にして最後の昭和遺産!
アーノルド・シュワルツェネッガーさんが主演した1985年の映画『コマンドー』。当時はシルベスター・スタローンさんやチャック・ノリスさんを筆頭としたマッチョなアクション映画が大全盛の時代で、漏れなくコマンドーも大ヒット! しかも公開から30年以上たった現在でも、アメリカはもちろん、日本でも人気は衰えることはない。
それどころか10月20日には吹き替え版を担当した俳優さんや翻訳家さんが集結する『コマンドー テレビ朝日版吹替・制作30周年アニバーサリー特別上映』というイベントまで開催される事態となっている。
そのイベントで司会を担当した映画ライターで『シュワルツェネッガー主義』(洋泉社)の著書がある、てらさわホークさん。念のために3行でストーリー解説をお願いします。
ホーク 娘を誘拐された元軍人が奪還するため、第3次大戦を勃発させます。
──ちょっと、何言ってるかわからない! シュワさんの専属声優としておなじみ、俳優の玄田哲章(げんだてっしょう)さん。コマンドーの見どころとは?
玄田 筋肉モリモリ、マッチョマンの変態を演じた、玄田です。
──いきなり劇中の名ゼリフ!! でも、それ玄田さんが演じるシュワさんが言われたやつ! で、見どころは?
玄田 最後の戦闘シーンですね。アーノルドが演じるメイトリックス大佐がひとりで敵の大部隊を倒す壮絶な戦闘です。このシーンで戦死した敵兵を数えた人がいて、104人戦死したといわれています。
──まさに第3次大戦! ヒロインのシンディ役を担当した土井美加さんは?
土井 実は私、シュワルツェネッガーさんの作品でヒロインを演じることが多いのです。なかでもシンディは、自然にメイトリックス大佐に心を開いていく部分がすてきでしたね。当時としては珍しかったアフリカ系女優のヒロインというのも画期的だったと思います。もちろん、アクションも素晴らしいです。
──玄田さんがこの映画でシュワさんに感じたことは?
玄田 僕は『コナン・ザ・グレート』(82年公開)、『ターミネーター』(84年公開)でも吹き替えを担当していました。正直、当時はスタローンのほうが人気で、アーノルドは人間味を感じない役柄が多く「ただの筋肉ムキムキマンで終わってしまうんじゃ......」と、思っていました。コマンドーでは娘を持つ父親役でセリフも多く、それまでとは違う人間味ある役柄をうまく演じていましたね。
土井 冒頭の娘と楽しく暮らすシーンは良かったですね。それまでの作品と違って普通の男性っぽさを感じました。
玄田 アーノルドはとても頭のいい俳優なんですよ。監督の指示をすべて完璧にこなす。だからシリアスもコメディも演じられるのです。その片鱗(へんりん)を見せたのがコマンドーだったんです。
──アクションの面では、どうでしょう?
玄田 オープニングから、メイトリックス大佐が3mぐらいの丸太を肩に担いで「バーンッ!」と登場します。そのシーンからして普通ではありません(笑)。そしてカーチェイスやラストの戦闘シーンまでアクションが連続する。今と違って、当時は全部生身でやっているんですよ。髪型も精悍(せいかん)な短髪にイメージチェンジし、これはスタローンを超えるんじゃないかという予感がありましたね。
──玄田さんの予感は的中し、シュワさんはハリウッドを代表するスターに! ところで日本でコマンドーが愛されるきっかけとは? ホークさん、どうでしょう?
ホーク きっかけは89年の1月1日。テレビ朝日の日曜洋画劇場で放送された、玄田さんが吹き替えを担当したバージョンです。
──元日から104人も死傷者出るやつ放送するとか、どうかしてるって!!
ホーク この吹き替え版で、ショッピングモールで不審者として警戒されるメイトリックス大佐を評した「容疑者は男性、190cm、髪は茶、筋肉モリモリ、マッチョマンの変態だ」というセリフ。そして、メイトリックス大佐の戦闘力を「第3次大戦」と表現する粋なセリフの数々が、吹き替え映画史に残る名言として注目され始めたのです。
>>2以降に続きます
2018年11月24日
https://wpb.shueisha.co.jp/news/entertainment/2018/11/24/107594/
https://wpb.shueisha.co.jp/news/entertainment/2018/images/commando1.jpg
1985年に公開され世界的に大ヒットした映画『コマンドー』。89年には現在までの人気を決定づける日本語吹き替え版がテレビで放送される。これほど愛され続けるコマンドーの魅力とは?
■国民的映画にして最後の昭和遺産!
アーノルド・シュワルツェネッガーさんが主演した1985年の映画『コマンドー』。当時はシルベスター・スタローンさんやチャック・ノリスさんを筆頭としたマッチョなアクション映画が大全盛の時代で、漏れなくコマンドーも大ヒット! しかも公開から30年以上たった現在でも、アメリカはもちろん、日本でも人気は衰えることはない。
それどころか10月20日には吹き替え版を担当した俳優さんや翻訳家さんが集結する『コマンドー テレビ朝日版吹替・制作30周年アニバーサリー特別上映』というイベントまで開催される事態となっている。
そのイベントで司会を担当した映画ライターで『シュワルツェネッガー主義』(洋泉社)の著書がある、てらさわホークさん。念のために3行でストーリー解説をお願いします。
ホーク 娘を誘拐された元軍人が奪還するため、第3次大戦を勃発させます。
──ちょっと、何言ってるかわからない! シュワさんの専属声優としておなじみ、俳優の玄田哲章(げんだてっしょう)さん。コマンドーの見どころとは?
玄田 筋肉モリモリ、マッチョマンの変態を演じた、玄田です。
──いきなり劇中の名ゼリフ!! でも、それ玄田さんが演じるシュワさんが言われたやつ! で、見どころは?
玄田 最後の戦闘シーンですね。アーノルドが演じるメイトリックス大佐がひとりで敵の大部隊を倒す壮絶な戦闘です。このシーンで戦死した敵兵を数えた人がいて、104人戦死したといわれています。
──まさに第3次大戦! ヒロインのシンディ役を担当した土井美加さんは?
土井 実は私、シュワルツェネッガーさんの作品でヒロインを演じることが多いのです。なかでもシンディは、自然にメイトリックス大佐に心を開いていく部分がすてきでしたね。当時としては珍しかったアフリカ系女優のヒロインというのも画期的だったと思います。もちろん、アクションも素晴らしいです。
──玄田さんがこの映画でシュワさんに感じたことは?
玄田 僕は『コナン・ザ・グレート』(82年公開)、『ターミネーター』(84年公開)でも吹き替えを担当していました。正直、当時はスタローンのほうが人気で、アーノルドは人間味を感じない役柄が多く「ただの筋肉ムキムキマンで終わってしまうんじゃ......」と、思っていました。コマンドーでは娘を持つ父親役でセリフも多く、それまでとは違う人間味ある役柄をうまく演じていましたね。
土井 冒頭の娘と楽しく暮らすシーンは良かったですね。それまでの作品と違って普通の男性っぽさを感じました。
玄田 アーノルドはとても頭のいい俳優なんですよ。監督の指示をすべて完璧にこなす。だからシリアスもコメディも演じられるのです。その片鱗(へんりん)を見せたのがコマンドーだったんです。
──アクションの面では、どうでしょう?
玄田 オープニングから、メイトリックス大佐が3mぐらいの丸太を肩に担いで「バーンッ!」と登場します。そのシーンからして普通ではありません(笑)。そしてカーチェイスやラストの戦闘シーンまでアクションが連続する。今と違って、当時は全部生身でやっているんですよ。髪型も精悍(せいかん)な短髪にイメージチェンジし、これはスタローンを超えるんじゃないかという予感がありましたね。
──玄田さんの予感は的中し、シュワさんはハリウッドを代表するスターに! ところで日本でコマンドーが愛されるきっかけとは? ホークさん、どうでしょう?
ホーク きっかけは89年の1月1日。テレビ朝日の日曜洋画劇場で放送された、玄田さんが吹き替えを担当したバージョンです。
──元日から104人も死傷者出るやつ放送するとか、どうかしてるって!!
ホーク この吹き替え版で、ショッピングモールで不審者として警戒されるメイトリックス大佐を評した「容疑者は男性、190cm、髪は茶、筋肉モリモリ、マッチョマンの変態だ」というセリフ。そして、メイトリックス大佐の戦闘力を「第3次大戦」と表現する粋なセリフの数々が、吹き替え映画史に残る名言として注目され始めたのです。
>>2以降に続きます
2018年11月24日
https://wpb.shueisha.co.jp/news/entertainment/2018/11/24/107594/
https://wpb.shueisha.co.jp/news/entertainment/2018/images/commando1.jpg