13日に打ち上げた巨人の宮崎春季キャンプで臨時コーチを務めた松井秀喜(43=ヤンキースGM付特別アドバイザー)が日刊ゲンダイのインタビューに応じた。
チームは昨年、11年ぶりのBクラスとなる4位。低迷の要因、過渡期のチーム再建策、苦しむ盟友・高橋由伸監督(42)について。そして将来的に自身の巨人監督就任はあるのか。
ゴジラを直撃した。
■「次の世代を育てなかった」
――2年ぶりに古巣の臨時コーチを務め、小林、岡本、吉川尚ら若手に熱心にアドバイスを送った。
「2年前よりは若い選手たちがだいぶイキイキしているような気がした。若いといっても、小林は今年29(歳)でしょう? もう若くないだろ! みたいな(笑い)」
――岡本には前回(2016年)も指導している。
「2年前とは(状況が)変わっていると思いますね。あの頃は12年から14年までのリーグ3連覇を支えた中心選手の力が年齢的に落ちているところで、
それでも頼らざるを得ないところがあった。今年は岡本をはじめとした若い人たちから『さすがに自分たちの時代だろう』という雰囲気を感じましたね」
――今年は若い選手が台頭できる?
「雰囲気という意味ではありますよね。といっても、必ず勝てる保証、必ず彼らがレギュラーを取れる保証はどこにもない。それでも、可能性を選手たちが感じているという
雰囲気はありますよね」
――昨年はBクラス4位。1歳年下の盟友・由伸監督が苦しんでいる。
「勝つという部分に関しては、チームとして非常に難しくなっていると思いますよ。(世代交代という)チームの流れという中で厳しい。本人も十分自覚していると思う。
それでもジャイアンツは常に勝利を期待されるというツラさはありますよね。ただ、チーム自体が新しい時代だという形になってきてるんじゃないかと思いますし、
ボク自身、それを期待していますけどね」
――思い切って若手を抜擢する時だと?
「もちろんそうですよね。世代は必ず移り変わっていくわけですから。もし今、長嶋さんがプレーしたら、みんな喜びますよ。でも、できないですから。
新しい時代が来ないとどうしようもない」
■「阪神の監督だってゼロではない」
――ここ数年、チームが過渡期と言われる。巨人はなぜ弱くなってしまったのか。
「勝てている間に、次の芽を出そうとする土壌がなかったんじゃないか。誰のせいとかじゃなくてね。どうしても勝利を目指す以上は、そういう形になっちゃったから、
しょうがないと思います。でも、本当はチームが強いうちに、次の世代、次の時代を担うような若手を育てていたら、現状はちょっと違っていたと思いますね」
――打線が弱い。どうすれば打てるようになる?
「ボクがいた頃とか、打つ選手が集まっている時代がありました。今はそういう選手が集まらない以上、鍛えるしかない。勝手にホームランを30発、40発を
打ってくれる選手がいれば楽かもしれませんが、そうじゃない以上、それに近くなる選手を育てるしかありません」
――期待は重点指導している岡本?
「彼は可能性を十分感じさせてくれますよね。いい体をしているし、力強さもある。残念ながら、一軍でそんなに打席を与えられていないので、どうしても一軍の壁に
ブチ当たる。今年こそチャンスをもらったら、モノにして欲しいですよね」
――1月の自身の殿堂入りの通知式に出席した父の昌雄さんが「いつか必ず(日本に)帰って来て、後輩の人たちに恩返しをして欲しい」と話していた。いずれは
巨人の監督になる可能性はある?
「本当に全く考えてないですね。今は(ヤンキースのGM付特別アドバイザーなど)自分の任されている仕事を全うしようと思っているし、自分が将来どういう形で
日本球界の力になろうとか、今のところは全く考えていません。今回は由伸監督に呼ばれて宮崎に来た。もちろんジャイアンツのOBで監督とはチームメートだったし、
力になりたいと思って今回は来た。でも将来どうするか? と聞かれたら、現時点ではそういうことは考えていません」
――将来的にも、巨人の監督の可能性はゼロということ?
「いやいや、縁があれば、可能性という意味ではゼロではないですよ。それは阪神のユニホームを着る可能性も、ゼロかと言われたらゼロではないと思いますし……」
日刊ゲンダイ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180215-00000018-nkgendai-base
チームは昨年、11年ぶりのBクラスとなる4位。低迷の要因、過渡期のチーム再建策、苦しむ盟友・高橋由伸監督(42)について。そして将来的に自身の巨人監督就任はあるのか。
ゴジラを直撃した。
■「次の世代を育てなかった」
――2年ぶりに古巣の臨時コーチを務め、小林、岡本、吉川尚ら若手に熱心にアドバイスを送った。
「2年前よりは若い選手たちがだいぶイキイキしているような気がした。若いといっても、小林は今年29(歳)でしょう? もう若くないだろ! みたいな(笑い)」
――岡本には前回(2016年)も指導している。
「2年前とは(状況が)変わっていると思いますね。あの頃は12年から14年までのリーグ3連覇を支えた中心選手の力が年齢的に落ちているところで、
それでも頼らざるを得ないところがあった。今年は岡本をはじめとした若い人たちから『さすがに自分たちの時代だろう』という雰囲気を感じましたね」
――今年は若い選手が台頭できる?
「雰囲気という意味ではありますよね。といっても、必ず勝てる保証、必ず彼らがレギュラーを取れる保証はどこにもない。それでも、可能性を選手たちが感じているという
雰囲気はありますよね」
――昨年はBクラス4位。1歳年下の盟友・由伸監督が苦しんでいる。
「勝つという部分に関しては、チームとして非常に難しくなっていると思いますよ。(世代交代という)チームの流れという中で厳しい。本人も十分自覚していると思う。
それでもジャイアンツは常に勝利を期待されるというツラさはありますよね。ただ、チーム自体が新しい時代だという形になってきてるんじゃないかと思いますし、
ボク自身、それを期待していますけどね」
――思い切って若手を抜擢する時だと?
「もちろんそうですよね。世代は必ず移り変わっていくわけですから。もし今、長嶋さんがプレーしたら、みんな喜びますよ。でも、できないですから。
新しい時代が来ないとどうしようもない」
■「阪神の監督だってゼロではない」
――ここ数年、チームが過渡期と言われる。巨人はなぜ弱くなってしまったのか。
「勝てている間に、次の芽を出そうとする土壌がなかったんじゃないか。誰のせいとかじゃなくてね。どうしても勝利を目指す以上は、そういう形になっちゃったから、
しょうがないと思います。でも、本当はチームが強いうちに、次の世代、次の時代を担うような若手を育てていたら、現状はちょっと違っていたと思いますね」
――打線が弱い。どうすれば打てるようになる?
「ボクがいた頃とか、打つ選手が集まっている時代がありました。今はそういう選手が集まらない以上、鍛えるしかない。勝手にホームランを30発、40発を
打ってくれる選手がいれば楽かもしれませんが、そうじゃない以上、それに近くなる選手を育てるしかありません」
――期待は重点指導している岡本?
「彼は可能性を十分感じさせてくれますよね。いい体をしているし、力強さもある。残念ながら、一軍でそんなに打席を与えられていないので、どうしても一軍の壁に
ブチ当たる。今年こそチャンスをもらったら、モノにして欲しいですよね」
――1月の自身の殿堂入りの通知式に出席した父の昌雄さんが「いつか必ず(日本に)帰って来て、後輩の人たちに恩返しをして欲しい」と話していた。いずれは
巨人の監督になる可能性はある?
「本当に全く考えてないですね。今は(ヤンキースのGM付特別アドバイザーなど)自分の任されている仕事を全うしようと思っているし、自分が将来どういう形で
日本球界の力になろうとか、今のところは全く考えていません。今回は由伸監督に呼ばれて宮崎に来た。もちろんジャイアンツのOBで監督とはチームメートだったし、
力になりたいと思って今回は来た。でも将来どうするか? と聞かれたら、現時点ではそういうことは考えていません」
――将来的にも、巨人の監督の可能性はゼロということ?
「いやいや、縁があれば、可能性という意味ではゼロではないですよ。それは阪神のユニホームを着る可能性も、ゼロかと言われたらゼロではないと思いますし……」
日刊ゲンダイ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180215-00000018-nkgendai-base