0001砂漠のマスカレード ★2017/10/20(金) 07:47:40.65ID:CAP_USER9
● 野球界に依然として 生き続ける暴力
本書のタイトル『殴られて野球はうまくなる!?』を読んでみてどう感じるだろうか。
野球界に鉄拳が飛び交っていた時代など過去の話だと思う人も多いかもしれない。
平成になってから30年が経とうとしている。水分補給や休息の重要性はもちろん、食事管理や筋力トレーニングの方法など、根性論とは距離を置いたアプローチも着実に浸透した。
昔に比べたらはるかに暴力が減っているのは事実だ。小・中・高、6年ほど前まで学校の野球部で過ごしていた私にも、さすがに怒鳴られることはあったが、拳が飛んでくるような指導を受けた記憶はない。
だが実際には、暴力は野球界に依然として生き続けている。
表沙汰になり処分が下ったものだけでも、いくつも例が挙げられる。部員の暴力を主な理由に、2016年秋季道大会を辞退した北照高校。
ヤンキース・田中が11年前、駒大苫小牧高校3年時にセンバツ出場辞退を経験したのも、野球部長による暴力事件が一因だった。
言わずと知れた超名門、PL学園は今年3月、度重なる暴力事案の末に高野連に脱退届を提出。現在のところ復活は絶望視されている。
著者の元永氏は立教大学野球部4年時、23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験したノンフィクション作家。
様々なしきたりや厳しい上下関係があった当時の空気を知る人物である。
本書は元プロ野球選手・指導者・元高校球児など何十人もの野球関係者の証言から、今なお続く野球と暴力の関係をひも解いていく一冊だ。
この本の特徴は、「暴力を振るう側の気持ち」がたくさん書かれているところ。
彼らを、時代遅れ、人としてどうなのかと批判するのはたやすい。しかし読み進めていくと、手を下す時の心境を理解しようとすることなしに、
野球界から暴力がなくならない本当の理由も見えてこないことがわかってくる。
● 暴力がなくならないのは 使い方によって「効き目」があるから
ミスや規律違反に対して下される鉄拳制裁。それは感情に任せた、衝動的な行為に見える。
傍から見たら、選手が委縮したり反発したりして、逆効果でしかないように映るだろう。
しかし暴力は、時に選手を覚醒させてきた。暴力によって、プレーに必死さや粘り強さが出てくる。
チームに緊張感が生まれ、大舞台にも動じないメンタルが形成されていく。指導者に対して向かっていく気持ちから、チームが結束する。
暴力的指導の末に勝利を掴み取る強豪校が続出した時代は、確実に存在した。
それがどこまで過去のものになったのかも、本当のところは明らかになっていない。
使い方によっては「効き目」があるから、なくならない。読者が本書で直面させられるのは、暴力の「効能」だ。
鉄拳制裁が効くなんて信じられないと思っている人ほど、発見の多い一冊かもしれない。
私など野球部時代を振り返ってみて、もし暴力が「効果的に」用いられていたら、一時的であれチームはもう少し勝っていたかもしれないと、読みながら一瞬考えてしまうほどだった。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171020-00146261-diamond-soci
10/20(金) 6:00配信
http://img-cdn.jg.jugem.jp/d6b/1934915/20161114_1832257.jpg
https://stat.ameba.jp/user_images/20141004/20/hiratakagu/0a/34/j/o0354040013087486001.jpg
https://stat.ameba.jp/user_images/20160426/23/yuzuemon1207/5b/1e/j/o0250018713630045039.jpg
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本書のタイトル『殴られて野球はうまくなる!?』を読んでみてどう感じるだろうか。
野球界に鉄拳が飛び交っていた時代など過去の話だと思う人も多いかもしれない。
平成になってから30年が経とうとしている。水分補給や休息の重要性はもちろん、食事管理や筋力トレーニングの方法など、根性論とは距離を置いたアプローチも着実に浸透した。
昔に比べたらはるかに暴力が減っているのは事実だ。小・中・高、6年ほど前まで学校の野球部で過ごしていた私にも、さすがに怒鳴られることはあったが、拳が飛んでくるような指導を受けた記憶はない。
だが実際には、暴力は野球界に依然として生き続けている。
表沙汰になり処分が下ったものだけでも、いくつも例が挙げられる。部員の暴力を主な理由に、2016年秋季道大会を辞退した北照高校。
ヤンキース・田中が11年前、駒大苫小牧高校3年時にセンバツ出場辞退を経験したのも、野球部長による暴力事件が一因だった。
言わずと知れた超名門、PL学園は今年3月、度重なる暴力事案の末に高野連に脱退届を提出。現在のところ復活は絶望視されている。
著者の元永氏は立教大学野球部4年時、23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験したノンフィクション作家。
様々なしきたりや厳しい上下関係があった当時の空気を知る人物である。
本書は元プロ野球選手・指導者・元高校球児など何十人もの野球関係者の証言から、今なお続く野球と暴力の関係をひも解いていく一冊だ。
この本の特徴は、「暴力を振るう側の気持ち」がたくさん書かれているところ。
彼らを、時代遅れ、人としてどうなのかと批判するのはたやすい。しかし読み進めていくと、手を下す時の心境を理解しようとすることなしに、
野球界から暴力がなくならない本当の理由も見えてこないことがわかってくる。
● 暴力がなくならないのは 使い方によって「効き目」があるから
ミスや規律違反に対して下される鉄拳制裁。それは感情に任せた、衝動的な行為に見える。
傍から見たら、選手が委縮したり反発したりして、逆効果でしかないように映るだろう。
しかし暴力は、時に選手を覚醒させてきた。暴力によって、プレーに必死さや粘り強さが出てくる。
チームに緊張感が生まれ、大舞台にも動じないメンタルが形成されていく。指導者に対して向かっていく気持ちから、チームが結束する。
暴力的指導の末に勝利を掴み取る強豪校が続出した時代は、確実に存在した。
それがどこまで過去のものになったのかも、本当のところは明らかになっていない。
使い方によっては「効き目」があるから、なくならない。読者が本書で直面させられるのは、暴力の「効能」だ。
鉄拳制裁が効くなんて信じられないと思っている人ほど、発見の多い一冊かもしれない。
私など野球部時代を振り返ってみて、もし暴力が「効果的に」用いられていたら、一時的であれチームはもう少し勝っていたかもしれないと、読みながら一瞬考えてしまうほどだった。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171020-00146261-diamond-soci
10/20(金) 6:00配信
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