8月31日のロンドン金属取引所(LME)でアルミニウム価格が上昇し、10年ぶりの高値を付けた。需要が急増する一方、供給がタイトで、1年に及ぶアルミ堅調が続いている。

アルミ価格は一時2.9%上昇し1トン=2726.50ドルと、2011年以来の高値を記録。3300ドルを超える史上最高値に近づきつつある。ゴールドマン・サックス・グループやシティグループ、トラフィギュラ・グループなどは値上がりがさらに進むと予想している。

特に最大の生産国である中国で供給が一段とタイトになっている。エネルギーを大量に消費するアルミ産業は中国当局の大気汚染対策の標的となっているほか、季節的な電力不足によっても生産が抑制されている。

LMEのアルミ相場は前日比2.6%高の2718ドルで終了。年初来では約40%上昇と、LMEで取引されている6種類の非鉄金属でスズに次ぐ2番目の上げとなっている。LMEのアルミへの注文は31日に10%増と、2カ月ぶりの大幅な伸び。鉛を除く全ての金属が値上がりし、銅は1.2%高、ニッケルは2.8%高となった。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-08-31/QYOY80DWX2PW01