雛菜と真乃では腕のリーチが違う。真乃のパンチが届かない距離から雛菜はつまらなそうにジャブの連打をお見舞いしてくる。
防戦一方の真乃は一か八かとインファイトを挑むと雛菜はジャブを止め剛腕を繰り出し真乃を掴もうとした。
その瞬間、雛菜は天井を仰いでいた。「あは〜?」雛菜は何が起きたのか理解出来なかった。
「ヒュフフ、雛菜ちゃん私にあんな隙だらけの腕を差し出してきちゃ駄目だよ」
一か八かなどではなかった。リーチの違う雛菜をグレゴリー直伝の背負い投げでマットに叩きつける為の巧妙な作戦だったのだ。
真乃が追撃してこない事を確認すると雛菜は立ち上がり先ほどとは違う微笑を真乃に向ける。
「あは〜、真乃センパイとヤるの思ったよりも楽しそうだね〜」
そうして彼女達の戦いは第2ラウンドへと移行する