>>309
玩具(オモチャ)だらけの部屋。
ここは僕に与えられた、僕の世界、そして――アデクとの世界。

「ねぇ、アデク、言ってごらん?何が欲しいのかを」
Nは不適な笑みを浮かべ、四つん這いになったアデクに問う。
「……N、欲しい」
吐息の混じった声で、アデクは答えた。
「ん?何が欲しいの?聴こえないよ?もう一回言ってよ」
Nは意地悪そうに、右耳に手を当て、顔をアデクに近づけた。
「欲しいの、Nのっ、Nの全部をワシにちょうだいっ」
Nはちゅっ、と小さく音を立て、アデクの唇に自分の唇を押し付けた。
「よく言えたね、アデク」