「んっ!ししょー!産まれるよ!!」
「アイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」

「!」
「どうかな?ししょー!」
「…駄目だな。今回も"モーンジャ"だぜ」
「………そっか」


幾度とない錬金術の修行により、何度もホムンクルスを宿したクラリス。
しかし、母体を労らない過剰な肉弾修行によってクラリスは流産を繰り返した。
カリオストロのウロボロスがクラリスの子宮に激突した衝撃でバラバラになった胎児の臓器や筋肉や骨が、
血液とリンパ液に包まれて膣から流れ出てきた。
グチャグチャの錬成組織が無造作に混在するそれは、"ホムンクルス"というよりは、まるでトーキョ島の名産"モーンジャ"であった。

14度目の流産を終えたクラリスは、おもむろに"モーンジャ"をかき集め、
両手で掬い、傍にあったバケツに入れていく。
そして、熱した鉄板の上でバケツを傾けた。
"バケツモーンジャ"の香ばしい匂いが立ち込める。

「食べようよ、ししょー」

追悼と"いただきます"を兼ねた合掌の後、"我が子"にハシを伸ばすクラリス。
正気を失ったクラリスの痛ましい姿に、カリオストロは勃起が収まらなかったという。