突然のシンデレラガールの死。
それは、世界の終わりをくい止めるための儀式だったという。
世界の終わり?
そんな事が、ありうるのだろうか?
しかし、本当であるか否かなど、そんな事は関係ない・・・。
事務所という閉ざされた<場>の中で、その予言は<真>なるものとして受けいられていく。
そんな中、一人のモバPが、世界の終わりを宣言する。
それは、<始まり>でも<終わり>でもない世界の到来の兆しだと彼は言う。
それこそは『凹ノ空』(ヘゴノソラ)。
狂気に飲み込まれる、ライブ会場、あたかも、聖書の記述にある、
悪霊に憑かれた豚の群が湖に飛び込んで溺死する話のように、自ら破滅に向かっていく。
しかし、それは本当に破滅なのか?それとも・・・。
世界の終わりは、世界の非連続性に。狂気は、人間の認識の可能性に、
徐々に事件は、その意味を変えていく。
安部菜々、南条光、鷹富士茄子、喜多日菜子、
それぞれ違った認識から『凹ノ空』に関わっていく、
はたして、『凹ノ空』とはなんなのか?
モバPの不安が生み出した妄想なのか、それとも・・・。