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当時、ポニーは毛を一日おきに剃られていたため、皮膚はただれ、吹き出物だらけだった。あらわになった地肌を蚊は容赦なく刺し、痒くてたまらない彼女は蚊の刺し傷を掻き続け、そこからばい菌に感染した。

その上、指輪やネックレスまで身に付けさせられていた。ポニーは見るに耐えない状態だったという。

ポニーをそこから救い出そうと、基金のワーカーたちは森林警備官と地元の役人たちを引き連れ、一年にわたり何度も売春宿に足を運んだが、その度村人たちに妨害された。彼らは銃と毒が塗られたナイフをちらつかせ、ワーカーたちを脅したそうだ。

最終的にAK-47(自動小銃)で武装した35人の警官が出動し、やっとオランウータンを救出することができた。ポニーがつながれていたくさりをワーカーたちがはずそうとした時、マダムは「私のベビーを連れて行かないで!」と泣き叫んだという。

インドネシアにはこのケースのような動物虐待を裁く法的処罰がなく、ポニーを囲っていたマダムらは何のおとがめも受けていない。