なぜ舛添都知事は都立高跡地を「保育所」にせずに、「韓国学校」に貸すのか?

2016年04月11日 04時10分提供:デイリー新潮

都知事選で掲げた、“待機児童ゼロ”の公約は、一体、何だったのか。舛添要一都知事(67)は、都立高の跡地を保育所としては使わせず、韓国人学校のため
貸し出すという。パリ・ロンドンへの大名旅行の発覚でブーイングの嵐が吹き荒れる折も折、呆れるばかりなのだ。

 東京都は3月16日、7年前に閉校した都立市ヶ谷商業高校の跡地(新宿区矢来町)約6100平方メートルを東京韓国学校の増設用地として、来年4月から韓国政府に貸し出す方針であることを明らかにした。

 すると、都庁には、「保育所にするべきだ」「なぜ、韓国人学校なのか」「都民より外交を優先するのはおかしい」などの批判メールが3000通、電話800件以上が殺到し、抗議デモも行われたのである。

■跡地の6分の1で完全に解消できる

「安倍政権は、“1億総活躍社会”を掲げ、待機児童対策に取り組んでいます。都でも、保育所が圧倒的に不足し、待機児童
解消のメドは立っていない。舛添さんは、子育て支援の政策に逆行しているのです」

 柳ヶ瀬裕文都議(東京維新の会)は、憤然とこう語る。

「しかも、その都立高跡地の周辺はこのところ、マンションの新築が相次ぎ、保育所需要が増えて、重点整備地域に設定されている。新宿区の待機児童は168人で、そ
のうちの半数以上にあたる89人がその地域で生活しています。だいたい、1000平方メートルで100人規模の保育所をつくることが
できるので、跡地の6分の1を利用できれば地域の待機児童は完全に解消されるはずです」

■区の担当者は“認識に隔たりがある”

 現在、都立高跡地は都から新宿区が借用し、校舎を改築している近くの区立小学校の仮校舎として来年3月まで使われる見通しとなっている。

 新宿区はその契約切れに備え、保育所整備用地として引き続き借りられないかと、都に申し入れたという。

 新宿区の子ども家庭課の担当者によれば、

「昨年6月に、その打診を行ったのは事実です。舛添知事は会見で記者にそのことを問われると、“新宿区から、そういう話は聞いていない”と
答えていましたが、私どもの認識と隔たりがある。現に、新宿区長も、打診直後の区議会で、“都から、現段階では要望は受けられないとの回答を得ている”と答弁してます」