まず、自己責任論について考えたこと
自己責任論を振りかざす人々は、主に以下の3つの心理に基づいていると思う
1つ目は責任の回避
2つ目は不正な不利益への批判
3つ目は自身の心の弱さ

1つ目に関してはそれこそ最近話題になった海外でのジャーナリストの人質事件を想像してもらえれば分かりやすいと思う
ああいった事態において主に政府が自己責任論を持ち出した時には自分たちの対応への責任の追及を逃れたい心理が働いているのだろう

2つ目に関しては同じ例でも国民側が自己責任論を持ち出した場合に考えられる心理である
自分たちの税金を「不適切に」「不正に」使われたため不利益を被ったことへの怒りから自己責任論に辿り着くと思われる

3つ目に関してはもっと広範な事例において見られる心理
よく見られる想像力の欠如論ではないことに留意して欲しい
想像力を働かせた上で自己責任論にたどり着いた人も少なからず存在するだろうからだ
自分が同じような立場に立ったら、我が身に起こり得る危険を全て想定し、対策をし、回避できるのか…このような想像をした上で尚且つ自己責任論を持ち出す人々は、被害者に比べて自分は危機を予知し適切に回避する力があるのだという一種の自信とその裏にある自らの心の弱さが気付かぬうちに自己責任論を生み出しているのだ