柏崎刈羽「適合」 東電は信頼に足るか
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2017122802000109.html

東京電力の柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)は、福島第一原発事故後に作られた新規制基準に適合していると原子力規制委員会が認めた。
再稼働させてよいのか。必要性があるのか。疑問がある。

柏崎刈羽原発は、福島第一と同じで東電が所有する沸騰水型だ。
福島原発事故は、津波が原因とされるが、地震や津波の襲来からメルトダウン(炉心溶融)、水素爆発へと至る経緯は、現場で十分な調査ができず、不明な点が多い。

原因究明が終わっていないのに住民の安全が保証できるのか。東電に任せられるのか。
規制委は、もっと慎重でもよかった。

昨日の本紙は、高レベル放射性廃棄物の住民意見交換会で、東電から原子力発電環境整備機構への出向者が、東電関係者に動員を要請するメールを送っていたことを明らかにした。

事故直後から原子力部門は“たこつぼ”化していたのでは、という指摘があった。
隠蔽(いんぺい)体質が事故後も残っているのであれば、信頼は置けない。

必要性も検証すべきである。