途端、山田は俺を汚物を見るような表情で言った
「お母さんいないのに平気とかおかしーい」
本当にこう言った
周りの子も、同情とも蔑みとも取れない顔を浮かべて山田に同調した
俺の頭は真っ白になった
俺だってお母さんにいてほしかった
みんなお母さんがいるのに俺にいないのはなんでって聞きたい気持ちをずっと飲み込んで来た
父や叔母を悲しませたくなかったから
だから俺は爆発した
気づいたら山田を組み伏せて泣かせてしまっていた
俺はその一件で入学早々孤立することになる