“逆走”パトカーが衝突事故 7歳男児大けが…母親と1歳女児も負傷 少年追跡中にサイレン鳴らさず一方通行を逆走して交差点へ
2023年6月6日 19時50分
FNNプライムオンライン
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軽自動車に乗っていた7歳の男の子が、内臓出血の大けが。衝突した相手は、サイレンを鳴らさずに一方通行を逆走していた愛知県警のパトカーだった。

――パトカーが逆走?

近所の人A:
逆走だね。来たときはもうパトカーが道の真ん中にいて、ワンボックスカー(軽自動車)がひっくり返っていた。

なぜパトカーは逆走し、衝突事故を起こしたのか。

サイレン鳴らさず一方通行を逆走
5日午後、名古屋市内で起きた事故。きっかけは、警察が近くで行おうとしていた職務質問だった。

警察は、コンビニの前でタバコを吸う少年を見つけ、職務質問をしようと追跡を開始した。職務質問を恐れてか逃げ出した少年を、パトカーは赤色灯をつけた状態で追跡。

やがて一方通行の道に入り逆走を始め、最初の60mほどはサイレンを鳴らして走行していたという。

ところが、緊急走行中のパトカーに追跡された少年は、フェンスを乗り越えて逃走。

必死に逃げる少年をいったん見失ったパトカーは、この段階でサイレンを鳴らすのをやめたという。

その後も一方通行の道を逆走していたところ、再び少年を発見。もう一度追跡をしようと信号のない交差点にさしかかった。

そこで、同じくこの交差点にさしかかっていた軽自動車と出会い頭に衝突した。

軽自動車には3人が乗っていたが、7歳の男の子が内臓から出血する大けが。運転していた35歳の母親と1歳の女の子もけがをした。

現場近くに住む人は、軽自動車側にとっては事故を防ぎようがない状況だと話す。

近所の人A:
普通こっち(一方通行の反対側)から出てくるとは思わないし、(軽自動車側は)いったん停止でもなんでもないので行っちゃうわね。
怖いわね、あんなふうになれば。泣いてたよ、お兄ちゃんは。

事故を目撃した人:
パトカーの警察官がドア越しに「すみません、すみません」と。謝罪みたいに。

愛知県警「法令違反にあたらない」
事故発生時、赤色灯はつけていたものの、サイレンは鳴らさず一方通行を逆走していたパトカー。

パトカーの逆走について、道路交通法に照らせば、「原則(もしくは一般論として)逆走であればサイレンは必須」とされる。

一方で、今回事故を起こした愛知県警は「逆走する際にサイレンを鳴らさなくても法令違反にはあたらない」との見解を示している。

この見解に、近所の住民からは疑問の声も聞かれた。

近所の人B:
違反じゃないといえども、何かを追いかけていたというのであれば、それ(サイレンを鳴らさないこと)は問題じゃないか。

愛知・天白署の児玉修副所長は「原因を究明し、再発防止に努めます」とコメントしている。

(「イット!」6月6日放送より)