最後の大物次官・齋藤次郎氏が『安倍晋三 回顧録』に反論

2月に発売された『安倍晋三 回顧録』(中央公論新社)は、故安倍元首相が財務省を目の敵にして、
厳しく批判していることでも話題を呼んでいる。多くの読者を獲得しているがゆえに、その影響について懸念するのは、元大蔵事務次官の齋藤次郎氏(87)だ。


「私が危惧しているのは、財務省の一連の不祥事や『安倍晋三 回顧録』の内容を受けて、『財務省悪玉論』が
世間に広がっていくことです。官僚志望者が年々減少するなか、
優秀な人材が財務省を避けるようなことになれば、最終的には日本の国益が揺らぐ事態になりかねません」

 齋藤氏は1993年から95年まで大蔵事務次官を務め、細川政権では「国民福祉税」の導入を試みるなど、
財政健全化を追求した“最後の大物次官”として知られる。

https://bunshun.jp/articles/-/61871?page=1