[キーウ(キエフ) 18日 ロイター] - 18日のサッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会決勝戦前にウクライナのゼレンスキー大統領が求めていた、世界平和サミットの開催をビデオメッセージを通じて提案することは、国際サッカー連盟(FIFA)が応じず実現しなかった。

ゼレンスキー氏は国民向け演説で「FIFAはビデオメッセージを流すことを受け入れなかったが、世界はわれわれの訴えを聞き入れた」と述べ、
W杯の本質は勝利を目指すことだが「戦いは戦場ではなく競技場で行われ、起こりうる最悪の事態はレッドカードであり、レッドボタン(核のボタン)ではない」と述べた。

米CNNは16日、カタール大会決勝のキックオフ前に平和のメッセージを共有したいとゼレンスキー氏が要望したと報じた。

ウクライナ大統領府が公表したビデオメッセージで、ゼレンスキー氏は「この冬にグローバル・ピース・フォーミュラ・サミットを開催することを発表する。世界平和のために世界の全ての国を束ねるサミットになる」と述べている。

FIFAはW杯でのいかなる政治的メッセージも受け入れていない。

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問はツイッターに、ロシアが世界中をウクライナ戦争に巻き込もうとしているという惨事への理解がFIFAには欠けていると投稿した。
https://jp.reuters.com/article/soccer-worldcup-ukraine-idJPKBN2T20FN