メルセデス、チームスポンサーの暗号通貨取引所FTXが”破産寸前”もF1サンパウロGPでもロゴを維持
大手暗号通貨取引所である「FTX」は、関連会社の「Alameda Research」で発生した流動性危機により、数十億ドルの資金調達が達成できない場合、破産に直面する。
ただ、FTXはメルセデスAMG・F1チームのスポンサーとなっているものの、今週末に行なわれるブラジル・サンパウロGPではマシンやチームウェアなどにFTXのロゴは掲示され続けるようだ。
当初、破産寸前のFTXはアルピーヌ・F1チームのスポンサーでもあるライバル取引所「バイナンス」から救済を受ける計画となっていた。しかし、バイナンスが声明で「当初、我々は流動性を提供すべくFTXの顧客をサポートすることを期待していたが、問題は我々のコントロールや救済能力を超えている」と述べた通り、FTXが直面する危機の大きさから、わずか24時間で破談となった。
ロイター通信は、米国証券取引委員会(SEC)がFTXの顧客資金の取り扱いと、暗号通貨貸し出し記録について調査を行なっていると報じている。
(中略)
FTXは絶頂期に、いくつかのメジャースポーツで大型スポンサーを担当してきた。NBAマイアミ・ヒートの本拠地であるアリーナでは1億3500万ドルで2024年までの命名権契約を締結し、「FTXアリーナ」に改名。メジャーリーグでは公式暗号通貨ブランドとなっていた。
メルセデスとは昨年9月に複数年のスポンサー契約を締結。マシンやドライバーのレーシングスーツにロゴが掲示されるたけでなく、NFTの立ち上げなど他のプロジェクトでも協力関係を築いてきた。
今年のマイアミGPでは、FIXはサウスビーチでライブミュージックやメルセデスのショーカーでのデモランを含む「Off the Grid」という大規模イベントを実施していた。
FTXの雲行きが怪しい中、メルセデスはインテルラゴス・サーキットで行なわれるサンパウロGP でも引き続き引き続きロゴが掲示され続けるということを認めた。ただ、チームはFTXの危機に関する動きを注意深く見守っていくこととなる。
近年、各F1チームは各暗号通貨取引所とスポンサーシップを結んできたが、不安定な暗号通貨業界と関わりを持つことを不安視する声も少なくはなかった。
今年初めにFTXとの契約について語ったメルセデスのトト・ウルフ代表は、潜在的なビジネスチャンスを無視するのはスポーツとして間違っているとの考えを示していた。
「現代のテクノロジーを自らシャットアウトしてはいけない」とウルフは言う。
「ここは間違いなく成長する分野だ」
「10年後に振り返った時、決済に2日要し、平日以外の時間ではできないというモノは過去の遺産となっているはずだ。暗号通貨の時代がやってくるのだ」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e50efe7cfa057029b228729f9cd75457c00db884