「一番高かったのは……月刊の風俗情報誌で、制作費1200万円という時期がありました」

編集現場の経費の使い方もメチャクチャ。

「5ページのグラビアを作るのに100万円くらい平気で使ってましたよ。
撮影の後はカメラマン、メークさんほか、外注スタッフさんもみんな連れて飲み会。居酒屋じゃなくて焼き肉屋で、とかね」

海外ロケも頻繁で、今月はセブ島、来月はハワイ。ほかの編集部からも依頼がくる売れっ子カメラマンなどは、あまりに頻繁に日本国内を出るためドラッグの密輸入を疑われたこともあったとか。

しかし、湯水のように使えた制作費も“失われた30年”の間に500万、300万、150万円と急降下。

「編プロ廃業前の数年は、1冊90万円ってこともありました」

雑誌に掲載する裸の写真は、AVのパッケージに使われる“現スチ(現場スチール写真)”を宣伝と称してタダで借りる。
また「ライターに頼むと原稿料が発生するから、なるべく使うなと言われて。最後の方は中身の9割の原稿を僕が書いてました。
もうね、内容もページ数もぺらっぺらですよ(笑)」(元アダルト雑誌編集者のY氏)。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/lifex/311880