市営バスに小学生を置き去り 運転手が確認せず施錠 クラクション鳴らすも気付かれず、自力で窓を開け脱出 沖縄・糸満市

https://news.yahoo.co.jp/articles/991635ff574832a5631aac056bda7cdc1345ab36


【糸満】糸満市は22日、16日に市内の小学生が市営デマンドバス「いとちゃんmini(ミニ)」の車内に取り残されたまま、運転手がバスを施錠する事故があったと発表した。バスを運行する美ら島(同市)は22日、本紙の取材に「大変申し訳ない。関係者におわび申し上げる」と謝罪した。運転手は現在、出勤停止という。

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 バスは10人乗りのワゴン車で、小学生は16日午後4時12分に乗車した。運転席のパネルには、利用者が事前に登録した乗降地点が表示されるが、運転手のパネル操作にミスがあり降車地点で停車しなかったという。

 午後5時2分にバスは市内の北波平営業所に戻り、運転手は車内の確認を怠りバスを施錠。寝ていた小学生が車内に取り残された。同10分ごろ、小学生は携帯電話で母親と連絡を取り、クラクションを鳴らしたが気付いてもらえず、手動式の窓から脱出。近くにいた別の運転手に保護された。

 事故発生から2日後の18日夕、美ら島から市への報告があった。市によると、両者間で緊急時や休日の連絡体制が整っていなかったという。

 保護者からは再発防止への強い要望があったといい、美ら島は市などと協議の上、運転手と営業所職員による車内点検や緊急時に管理者へ通報する防犯ブザーの車内設置など対策を検討している。當銘真栄市長は「命に関わることなのでチェックは二重、三重に、乗務員にも徹底してほしい」と話した。