中国電力島根原発2号機(松江市鹿島町片句)の再稼働について、島根県の丸山達也知事が同意する意向を固めたことが
23日、分かった。関係者に伝えた。再稼働を事実上容認している県議会が26日に最終判断した後、5月定例会の
会期中に表明する。地元同意の手続きが完了し、停止から10年以上を経て、全国で唯一、県庁所在地に立地する原発が
再び動き出すことになる。
       
 丸山知事は22日、島根2号機を約3年ぶりに視察し、原子力規制委員会の定める新規制基準で対応が求められた重
大事故の対策設備に関して説明を受けた。

 地元自治体は2、3月に原発が立地する松江市を含め、原発30キロ圏内の出雲、安来、雲南各市と、鳥取県、
米子、境港両市の首長が再稼働に同意を表明した。

 島根県議会は4月、議長を除く全県議33人で構成する特別委員会で再稼働の是非を採決し、賛成が過半数を占めた。
26日の議会初日で委員長報告を行った後、質疑、討論、採決し、正式に容認する見通しだ。

 再稼働の可否判断の材料が出そろう中、丸山知事は23日、取材に対し「(自分自身の)判断時期は近づいている」
と述べた。

 島根2号機は2011年3月の東京電力福島第1原発事故後、定期検査のため12年1月に運転停止。中電は再稼働に向け、
13年12月に規制委に審査を申請し、21年9月に安全対策に関する審査に合格した。

 中電が島根2号機を再稼働するには、このほか規制委の審査で工事計画と保安規定の認可を受ける必要がある。
安全対策工事については現時点で23年2月に完了予定としている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1dc906281045e5d7d817688d2d007bb9d23deefb