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長引く戦闘が、深刻な海洋汚染につながりかねない事態を引き起こしています。海に迫る緑色の液体。有毒な硫化水素が海に流れ出す危険性が高まっているとマリウポリ市が発表しました。

 ウクライナ東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所。18日に公開された写真には、沿岸を覆いつくす緑色の物体が。

 マリウポリ市:「アゾフ海が消滅する脅威があります。アゾフスタリ製鉄所への攻撃により、高濃度の硫化水素を何万トンも保管していた建物が崩壊した可能性が高いです。
硫化水素がアゾフ海に流出すると植物や動物がすべて死滅します」

 ロシア軍の攻撃で流れ出た、大量の硫化水素。地中海にまで流出すれば、生物の死滅など、世界的な大惨事になる恐れが指摘されています。

 マリウポリ市:「硫化水素がアゾフ海に流出すると植物や動物がすべて死滅します。黒海と地中海に入ってしまう可能性があります」

 人体に悪影響を及ぼす硫化水素。高濃度では、呼吸困難などで死に至るケースもあります。

 高濃度の硫化水素が、マリウポリからアゾフ海に流出すれば、その先に広がる黒海や、地中海にまで達する恐れがあるといいます。

 マリウポリ市は、世界的な環境問題の大惨事を防ぐため国連による検査や、専門家の協力を訴えています。さらに…。

 マリウポリ市・ボイチェンコ市長:「夏に疫病が起こる可能性があります。多くの人が市内に残っているなか、攻撃された下水処理施設の問題があります。さらに占領者は2カ月間で2万人以上の民間人を殺しました。
戦争犯罪を隠そうとして様々なところに遺体を埋めました。夏になったらばい菌が発生する可能性が高いです」