スポーツ庁の室伏広治長官(47)が19日、都内で会見した。全日本柔道連盟(全柔連)が小学生の全国大会を中止する判断を下したことについて、
「(年齢が)早い段階から全国大会をやる意義はあるのかと個人的には思う。より健全で、生涯スポーツとして楽しめる取り組みが大切」と支持する考えを示した。

 全柔連は、指導者らによる極端な勝利至上主義によって児童が苦しむことを問題視し、小学生の全国大会の中止を決定した。
これを受け、室伏長官は個人的な見解として「小学生で全国1位といっても(その年代で競技を)やっている人がそんなにいなかったり、
本当の意味で真の日本一というのは高校生や大人になってからじゃないと(王者を)選ぶことができないんじゃないかと思う」と述べ、
必ずしも全国大会を開く必要はないとの考えを示した。

 特に柔道の場合は、勝利のために無理な減量を児童に強いるケースが問題視されている。室伏長官は「無理やり体重を減らすことは成長期にあってはならない。
(勝利至上主義が)加熱しないための取り組みだと考えている。より健全で生涯スポーツとして楽しめる取り組みが大切だと考える」と全柔連の判断を支持し、
「(子供には)一つのスポーツだけでなく、色んなスポーツを経験してもらって、将来好きなスポーツをやってもらえればいい」と話した。

https://www.daily.co.jp/general/2022/04/19/0015232189.shtml