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この一件で赤木さんは、河村氏と望月記者とは距離を置こうと考えた。
だが、望月記者から電話口で涙ながらに「私を切らないで下さい」と懇願されたため、望月記者との関係だけは続けることになった。

「雅子さん、ガンバレ!」動画

信頼関係を紡ぎなおすかのように、熱心に連絡を取る望月記者。
財務省の公文書改ざんを巡り「連載記事を書きます」と原稿の下書きを送ってくることもあった。
お菓子や、コロナ対策のための手作りマスクなど、様々なものを送りあうこともあった。
赤木さんは望月記者に自宅での取材や写真撮影も許可し、俊夫さんや家族との大切な思い出の写真や、遺書などの資料も取材に役立ててもらえれば、と貸し出したという。

そんな中、ある日突然送られてきたのが、子どもたちの動画だった。

「雅子さん、ガンバレ!」

「雅子さん、ガンバレ!」

小さな拳を振り上げながら、まだ幼さの残る声でエールを送る正座した姉弟。
見たところ、弟は小学校低学年、姉は少し上ぐらいだろうか。
マンションの高層階で撮影されたようで、バックには東京湾が映る。

赤木さんは、心に冷え冷えとしたものが広がるのを感じたという。
それも無理はない。これでは、“あの幼稚園”の動画と一緒ではないか。

夫の死の原因である公文書改ざん。
その発端となった森友学園が運営する塚本幼稚園では、年端も行かぬ子どもたちに運動会で「安倍首相、ガンバレ!」と連呼させていた。

望月記者の子どもたちからは他にも、鉛筆で、「わたしはまさ子さんとなくなってしまったとしおさんのことが好きです」「裁判をおうえんしています」と書いた手紙も送られてきた。

その一方で、赤木さんが「協力はできません」と断ったはずのドラマは、水面下で着々と制作準備が進められていた。


森友遺族が悲嘆するドラマ「新聞記者」の悪質改ざん【告発レポート】 小泉今日子は出演辞退 
https://bunshun.jp/denshiban/articles/b2333
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