四カ字・双葉自治公民館連絡協議会(金城文雄会長)は5日午後、7月25日に予定されている石垣市四カ字(新川、石垣、大川、登野城)の豊年祭・ムラプールについて祝典や奉納行事などを中止し、神事を中心に執り行うと大川公民館で発表した。オンプールは各字ごとに行う方針。ムラプールでの奉納の中止は昨年に続き2年連続となった。

 新川字会の金城文雄会長、石垣字会の森永用朗会長、大川字会の宮良長欣会長、登野城字会の新城浩健会長、双葉自治公民館の伊禮良憲館長の5人が2日に協議、市内で新型コロナの感染拡大が続く状況を受け「従来の形で執り行うことは困難」と判断した。

 同会は▽豊年祭の趣旨を生かし神事を中心とした祭りとする▽関係者(少人数)を主体に行事の充実を図る▽祝典・巻き踊り奉納・五穀の種子授けの儀・アヒャー綱・綱引きなどは中止する―と発表。また、旗頭奉納については各字が判断し対応する。若年層の感染が拡大傾向にあることから太鼓隊は編成しない。

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旗頭・棒・獅子保存会(山根実会長)と青年会は、昨年新調した一番頭(いちばんがしら)を奉納した。市の緊急事態宣言が発令された期間を除く毎月1日と15日、オンプール前は2週間以上前から練習を重ねてきたという。「サーサーサーサー」の力強い掛け声とともに「祷時雨順風」と書かれた旗を無事奉納した。
山根会長は「去年は(コロナ禍で)一本も奉納できなかったが、今年はお披露目も兼ねて実施できて良かった。持ち手はどうしても癖がでる。練習しないと旗頭は持たせられない」と語った。
八重山農林高校の郷土芸能部は毎年、生徒らが育てた農作物を奉納している。部長の伊良部七望さん(3年)は「縮小のため踊りは披露できないが、今年も無事奉納ができて良かったと思う。豊作を願いながら、自分たちも頑張っていきたい」と決意した。
新川字会(金城文雄会長)は24日午後3時から、長崎御嶽で豊年祭オンプールを行った。昨年に続き、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、地域住民は案内せず、役員や関係者で神事を執り行った。
神司による願い(ニンガイ)の後、役員らが新酒を酌み交わす「ミシャグパーシィ」の儀式を行い、一年間の豊作の感謝と、来夏世(クナツユ)の豊作を願った。
金城会長は「不特定多数のお見えになることが想定できず、神事だけを絶やさないという思いで執り行った」と話し「来年こそ多くの人をお迎えして祭事をし、ムラプールを盛大に執り行えれば」と願った。
次いで双葉公民館(伊禮良憲会長)も同御嶽で祈願し、伊禮会長は「コロナの終息を願い、農作物も去年以上の出来になれば」と期待した。

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