オードリー・タン氏が訪日へ 五輪開会式に出席、日台関係の強化図る

 台湾の蔡英文政権は、台湾のデジタル担当相、唐鳳(オードリー・タン)氏(40)を23日に開幕する東京オリンピックに合わせ、日本に派遣すると決めた。唐氏はオリンピックの開会式に出席する見通し。台湾政府関係者が明らかにした。

 唐氏は2016年、35歳でデジタル担当相に就任。行政のデジタル化を推進してきた。新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するためITを駆使して対策を講じ、日本でも「天才大臣」として一躍、その名が知られるようになった。子供の頃に不登校を経験し、心と体の性が一致しないトランスジェンダーであることを20代で公表するなど、異色の経歴でも知られる。

 台湾では5月以降、新型コロナの感染が急速に拡大。日本政府は台湾にワクチンを提供し、支援してきた。蔡政権としては、オリンピックに合わせて唐氏を派遣することで日本側に謝意を示すとともに、日台関係の強化を図る。【台北・岡村崇】

https://mainichi.jp/articles/20210710/k00/00m/030/006000c