茨城県城里町の上遠野(かとうの)修町長(42)が、副町長や教育長らと医療従事者用ワクチンを
一般高齢者に先んじて打っていたことが13日、わかった。上遠野町長は13日、記者会見し、「医療関係者の
キャンセルが発生して余ったワクチンを有効活用した。適切な判断だ」と説明したが、町議の1人は
「町民には『上級国民』が隠れて接種したように見える」と対応を疑問視している。

 同町によると、先月26、28日、町の医療関係者162人にワクチン接種を行った際、キャンセルが生じた
12人分について、廃棄を避けるために町長と副町長、教育長と町ワクチン接種チーム職員9人計12人の
接種を行った。ただ、事前に用意していた約10人分のキャンセルリストは全てワクチン接種チーム職員だった。

 上遠野町長は「集団接種会場の保健センターは診療所、すなわち医療機関としての登録を受けている」とし、
「診療所の開設者にあたる自分も医療従事者の一員」との認識を示した。

 これに対し、あるベテラン町議は「医療従事者以外の町職員に接種したことも報道で知り驚いた」とし、
町民に町長のワクチン接種を積極的に公表せず、町職員の接種を行うに当たって事前に議会側に丁寧な
説明をしなかったことなどに首をかしげている。
https://www.sankei.com/life/news/210513/lif2105130014-n1.html