韓国原子力学会「処理水の影響、微々たるもの」…韓国政府に「政治的・感情的対応の自制を」

日本政府が東京電力福島第一原子力発電所の処理水を海に放出する方針を決めたことを巡り、
韓国原子力学会は26日に発表した声明で、韓国に与える影響について「微々たるものと評価される」との見解を示した。

 韓国で、処理水放出に反対する市民団体による抗議デモや、不安をあおるようなメディアの報道が相次ぐ中、
科学者が冷静な対応を促したものだ。

 発表によると、日本が公開したデータを基に学会が分析した結果、処理水を現在の貯蔵状態のまま、
全量を1年間海に放出したと仮定した場合でも、韓国国民の被曝ひばく量は、許容される基準の
「約3億分の1で無視できる水準」だった。

韓国・青瓦台
 声明は、韓国政府に対し「政治的、感情的な対応を自制し、科学的事実を土台に実用的に
問題を解決する」よう求めた。日本に対しては、放出決定に至る過程などに関する情報公開を要求している。

 日本は、処理水を大量の海水で薄め、放射性物質の濃度を飲んでも健康に影響がないとされる
国際基準よりも引き下げた上で海に放出する方針だ。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20210427-OYT1T50103/