室伏広治」スポーツ庁長官、難病・悪性脳リンパ腫と闘っていた


 4月1日、室伏長官はスポーツ庁の職員に向けた訓示で「東京(オリンピック・パラリンピック)大会の
開催に向けて、一丸となって取り組んでいきたい」と、力強く語った。大会組織委員会の
森喜朗会長の辞任後、「日本の顔」として存在感を増している室伏長官は、周囲から
「替えの利かない存在」と認識されている。

 しかし、都内の病院関係者は、こう明かすのだ。

「室伏さんは昨年秋、歩き方がおかしくなって、転んだりもしたために検査を受けると、
脳に腫瘍が見つかったのです。すぐに開頭手術を受けたところ、脳腫瘍ではなく、
脳原発性の悪性リンパ腫でした」

 脳リンパ腫は脳原発性悪性リンパ腫と、全身にできるリンパ腫が脳に転移した悪性リンパ腫の
2種類に大別される。室伏長官を襲った前者について、病理専門医・細胞診専門医の榎木英介氏が説明する。

「発症者は10万人に一人といわれるほど稀な病気で、実際、発生頻度は脳腫瘍の2〜4%程度、
脳以外で発症する悪性リンパ腫の1%未満とされます。脳にはリンパ組織が存在しませんが、
それなのに悪性リンパ腫が発生する原因は明らかになっていません」

 すでに闘病生活を送っており、昨年末ごろまでは、メソトレキセートという抗がん剤を重ねて投与し、
入院期間が長かったという。ただ、スポーツ庁関係者は、

「入院中は病室で公務を行い、幸いにもコロナでリモートワークができる環境なので、部屋でも
十分に仕事をこなせたようです」

 と語る。気になる今後の治療だが、

「3月中旬、自身の骨髄の細胞を取り出す手術を受けました。4月半ばに再び入院する予定です。
その際は、まず抗がん剤を大量に投与した後、取り出した骨髄の細胞を点滴で移植します。
池江(璃花子)選手のように他人の骨髄の細胞を移植する“同種移植”にくらべ、自分の骨髄の
細胞を移植する“自家移植”は、副作用のリスクが低いと聞きます」

 と、先の病院関係者。スポーツ庁関係者によれば、「順調ならゴールデンウィーク明けには完治し、
退院できる」という。事実、ある脳外科医もこう語る。

https://news.yahoo.co.jp/articles/67f04f1c4f518f26f45fbbab4dad098a3d677df4