「イカがとれない。これでは商売にならない」こう嘆いていたのは石川県の漁業関係者です。全国有数のスルメイカの水揚げを誇る石川県能登町は、「道の駅」ならぬ「イカの駅」がオープンするなど、スルメイカが特産品。しかし、ここ数年、深刻な不漁が続いているというのです。いったい、スルメイカはどこへ行ってしまったのか。調べてみることにしました。(金沢放送局記者 田中大善 国際部記者 白井綾乃 長砂貴英 中国総局記者 渡辺壮太郎)

●イカが“消えた”?

日本有数のスルメイカ漁の拠点、能登町小木港。去年5月、この港を拠点とする中型イカ釣り漁船3隻が出発しました。しかし、これらの船がまず狙ったのは例年とってきた「スルメイカ」ではなく「アカイカ」でした。

その理由が日本海での深刻なスルメイカの不漁です。小木港は平成14年度まで毎シーズン2万トンから3万トンの水揚げ量を誇ってきましたが、ここ数年は激減。一昨年度(2019)は1568トンと過去最低を記録し、昨年度(2020)も2232トンにとどまっています。

このため、能登半島沖を中心に操業した石川県漁協に所属する13隻のうち2隻が廃業。残りの11隻のうち7隻が、石川県が去年4月に運用を始めた融資制度に申請するなど、地元漁業者に大きな影響を及ぼしています。

「これ以上船が減ったら組合としてもやっていけなくなる」

ある漁業者は、強い危機感を示していました。

くコ:彡ソース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210405/k10012953311000.html