─ラブホテルの部屋ってスロットが設置されてますよね? あれって
人気があるんですか?
「いやいや、全然ないですよ(笑)」
─え、売上げがあるから設置されているんじゃないんですか?
「もちろんゼロとは言いませんが、売り上げは限りなく少ないです。
それでもラブホテルには部屋にスロットマシンを設置しなければいけない
理由があるんですよ」
─興味深いですね、ぜひ教えてください。(略)

「2011年に法改正されてからは、ラブホテルは保健所管轄の “旅館業”
と警察管轄の “風俗業” の両方の許可が必要になりました。そして
部屋にスロットがある理由は、保健所の方……というか、完全に保健所
対策なんです」
─保健所対策でスロットマシンが置いてあるんですか?
「そうなんです。保健所も警察も縦割りですから、それぞれラブホテルに
対してチェックするポイントが違います。警察については後述しますが、
保健所が絶対に認められないのが客室に設置された “自動精算機”
なんですね」
─え、あれってダメなんですか?
「保健所的にはダメなんです。旅館業ですからフロントで名簿を書いて
宿泊者の身元が明らかになっていることが大前提なんですね。ただし、
保健所も建前的にはダメと言っても、実際はラブホテルに自動精算機が
設置されていることは知っています。そこで登場するのがスロットマシン
なんです」
─スロットが部屋にある理由には自動精算機が関係しているんですね。
「はい。あの自動精算機は意外とハイテクで、様々な機能を兼ね備えて
いるんです。その中の1つが “両替機モード” です。その両替機モードを
利用して、ラブホテル側は保健所に対して建前上 “これは両替機です” と
言い張ってるんですね」
─自動精算機ではなく両替機が部屋にあると?
「そうです。そこで必要なのが両替を必要とする遊具です。もうお分かり
ですね? それがスロットマシンなんです」
─おお、謎が解けた感じがしました。
「つまり、ラブホテルとしては自動精算機を部屋に設置したいが、保健所は
表立って認められない。両替機として扱うことで暗黙の了解が成り立っている
んです。そして両替機として成立させるために必要なのはスロットマシン
なんです」
https://rocketnews24.com/2017/10/31/973970/