中国のネットコンテンツ「金持ち自慢」禁止の訳
ショート動画「抖音」が3973アカウントを処分

ユーザー数が6億人を超える抖音にとって、すべてのコンテンツを適切に管理するのは簡単なことではない(写真は抖音のウェブサイトより)
膨大なユーザーを擁するショート動画アプリの運営会社が、コンテンツのガバナンスに苦慮している。中国のユーザー数が6億人を超えるショート動画アプリ「抖音(ドウイン)」は3月1日、アプリ上で展開されるコンテンツや電子商取引(EC)の違反行為に関するポリシーを改定した。

(訳注:抖音は世界的な人気アプリTikTok[ティックトック]の中国国内版。北京に本拠を置く字節跳動科技[バイトダンス]が運営している)

注目すべきなのは、ユーザーが自分の裕福さをひけらかす「R富(シエンフー)」と呼ばれる行為が、コンテンツ関連の違反項目に追加されたことだ。抖音のセキュリティーセンターは、年初からの2カ月弱の間にR富を含む合計2862本の動画コンテンツ、324本の音声コンテンツ、47のハッシュタグを削除。関係する3973のアカウントを処罰・閉鎖したという。

R富の違反コンテンツは、具体的にはどんなものなのか。抖音は事例として、@拝金主義をあおったり、他者と比較して自慢したり、(視聴者に)一攫千金の幻想を抱かせたりするなど、好ましくないライフスタイルや価値観を含むもの、
A自分の優位性や社会的地位を不適切にひけらかし、非富裕層を差別、嘲笑、攻撃する内容を含むもの、B未成年者が大量の贅沢品の情報を流布したり、その他の不適切な富のひけらかし行為や言動に及ぶこと、などを列挙した。

続く
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