東京都営地下鉄大江戸線が昨年末から今月11日まで間引き運行した原因となった運転士間の新型コロナウイルスの集団感染が、共同利用する
庁舎の洗面所の蛇口経由で広がった可能性が高いことが14日、都交通局への取材で分かった。手をかざすと自動的に水が流れる
センサー式ではなく、手で回すタイプの蛇口だった。今後はセンサー式への置き換えを検討する。

交通局によると、大江戸線では昨年12月15日以降、江東区の同じ庁舎を使う運転士ら計39人の感染が判明。大江戸線は12月27日から
今月11日まで、運行本数を通常の7割程度に減らしていた。

庁舎には始発電車の乗務に備えて運転士が泊まり込んでいる。保健所からは「歯磨きの際の唾液が付着した手で蛇口を触れたことにより、
感染が広まった可能性が高い」との指摘を受けたという。

交通局は以後の対策として、蛇口を紙で覆って触れることや使用後の手指消毒を徹底するよう職員に指示。日常的な手指消毒やマスク着用、
アクリル板の設置などは以前から実施していた。

交通局の担当者は「今後も感染防止に努めながら、運行を確保していきたい」と話した。〔共同〕

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG14C5E0U1A110C2000000