このトランプ問題をみると ミャンマーの構図と全く同じだ。ミャンマーのアウンサ
ンスーチーは、軍部との融和を図るが、ラカイン州と州都ヤンゴンから遥かに離れた、
寂しい村の政局に一切タッチしないでいる。この天然ガスや石油などの天然資源が豊富
なこの地域に目をつけた中国の投資金融グループ「中国中信集団(CITIC)」は賄賂と、
恫喝によって、経済特区開発プランをして中央軍政府を動かしている。当然ながら、か
つてアラカン国を作っていたこの地域の敬虔な仏教徒とヤンゴンの民とは民族と習慣が
違うので、都市から外れて貧困でも平和だったこの村が騒然となる事件がおこる。地方
軍部に指令が飛び、かつて米英傭兵部隊として殺戮に来たイスラム教徒のロヒンギャと
の対立を利用するくさびを打つ。ベンガルコミュニティを叩いて、ビルマ人に都合よく
旧アラカン国のコミュニティに怒りを焚きつけよう。と言う訳だ。かくしてあの敬虔な
仏教徒のアラカン人すらこの軍部ビルマ人の手によって、かつてベンガルのトラとされ
恐れられたロヒンギャの過去を思い出させ、「ロヒンギャの自作自演で、事件が起きる
少し前から一部のロヒンギャは 家や家財道具を売り払い、農作業をやめていた。同胞
の武装勢力が襲撃するのを知っていて、隣国バングラデシュに逃げる準備をしていた。
」などとデマとも陰謀論ともフェイクニュースとも解らない「ミャンマーを乗っ取ろう
としているロヒンギャ論」を信じ、反イスラムを扇動する高僧を妄信している。その国
民対立の裏で、中国の再開発の港湾やパイプラインの建設は着々と進んでいっている。
この経済発展によって、流石にアウンサンスーチー率いる国民民主連盟(NLD)も又
、口をつぐむしかない。この構図は、フィリピン社会も同じで、日本の作った道路で、
日本の植林した小木を売って禿山にしても尚商売を続けた華僑の財力で、フィリピンの
の米企業や米軍を動かし、かの中央政府を賄賂・独喝のしたたかさで牛耳ったのである。