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刑法第36条では、身に危険が差し迫った場合に限り、妥当な範囲内で「反撃」しても罪に問われない、あるいは罪が軽くなると定めるが、凶器を持ち出すなど反撃の度が過ぎると「過剰防衛」になる。
ところがボクサーなど格闘技経験者の場合、素手であってもその攻撃力を考慮して、「過剰防衛」となるケースがままあるという。

「確かに反撃した場合、普通の人なら正当防衛が認められるような状況でも、ボクサーだと防衛相当と認められないということは多いですね」(板倉宏・日本大学名誉教授(刑法))

しかし、板倉名誉教授は「どんなときでも正当防衛が適用されない、というわけではない」とも付け加える。たとえば今回のように多人数に囲まれて、というような場合ならば、「正当防衛になるでしょう」(板倉名誉教授)。

実際、無事正当防衛を認められたプロボクサーもいる。誰あろう、タレントとしても有名なガッツ石松さんだ。